心室細動の致死率はどのくらいですか?

心室細動は治療が遅れると、心臓突然死に直結する致死性の高い不整脈であり、無治療であればほぼ確実に死亡します。

解説

心室細動は、治療が遅れると心臓突然死に直結する致死性の高い不整脈であり、無治療であればほぼ確実に死亡します。

心室細動は、心臓のポンプ機能が完全に失われる状態であり、発症すれば数分以内に死に至る可能性のある、極めて致死率の高い不整脈です。

  • 心臓突然死への直結:心室細動が発生すると、脳や全身への血液供給が途絶えるため、迅速な対応がなければ心停止から死に至ります。日本における年間約13万人の突然死のうち、約7万人が心臓突然死と推定されており、心室細動はその主要な原因のひとつです。
  • 治療の遅れと予後:心室細動は、発症から電気的除細動(電気ショック)までの時間が短いほど救命率が高まります。治療が遅れるほど、救命できる可能性は著しく低下します。例えば、病院の外で発生した場合、目撃者がいてすぐに心肺蘇生やAEDによる電気ショックが行われた場合と、そうでない場合とでは、生存率が大きく異なることが知られています。
  • 植込み型除細動器(ICD)の役割:心室細動のリスクが高い患者さんにはICDが植え込まれますが、ICDが作動して電気ショックを与えられても、その後の予後が悪化することが報告されており、心室細動の発生自体をいかに防ぐか、そして発作が起きた際に、いかに迅速に対処するかが、患者さんの命と予後を守るうえで極めて重要です。

このように、心室細動は発症すれば致死率が非常に高い危険な不整脈であり、早期の診断と適切な治療、そして緊急時の迅速な対応が不可欠となります。具体的な致死率の数値は病状、救命処置までの時間で大きく異なるため、一概に述べることはできませんが、無治療ではほぼ確実に死に至ります。

公開日

最終更新日

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二 監修

おすすめのQ&A
関連する病気と症状

(参考文献)

この記事をシェアする

治療が必要な患者様へのお願い

心室細動

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

関連するQ&A
関連する病気と症状
気になる症状はユビーアプリで簡単チェック
初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

ネットで医師相談
ネットで医師相談

ユビーかんたん医師相談

病院にすぐに行くべきかなど悩んだタイミングですぐに相談。つらくて病院に行けないとき、時間がないとき、夜間や休日などに、いつでも医師に相談できます。