心室細動はどんなときに起こるのですか?

心臓の血流障害や、運動、大きな感情変化、発熱、過度の飲酒、特定の薬剤などによって引き起こされることがあります。

解説

心臓の血流障害や、運動、大きな感情変化、発熱、過度の飲酒、特定の薬剤などによって引き起こされることがあります。心室細動が起こる要因は、その根本的な原因となる病気の種類によって異なります。

主な原因は、以下のようなものがあります。

心筋の血流障害

最も多くみられるのは、心臓の血管が急に詰まって心筋に十分な血液が届かなくなる状態(急性心筋梗塞など)です。このときに心室細動が発症することが非常に多いです。

遺伝性不整脈の場合

  • QT延長症候群(LQTS):この病気では、遺伝子の型によって心室細動が誘発される状況が異なります。例えば、LQT1型では、激しい運動や強い感情的な興奮時に心室細動が起こりやすいとされます。一方、LQT2型では、心拍数が遅いとき(徐脈時)に心室細動が起こりやすい特徴があります。特定の薬剤の服用も引き金となります。
  • カテコラミン誘発多形性心室頻拍(CPVT):運動中や、強いストレスがかかるなどして体が興奮する状況(交感神経が緊張する状況)で、心室細動やそれに先行する不整脈が誘発されやすいことが知られています。
  • ブルガダ症候群:夜間の睡眠中など、安静時に起こることが多いとされています。また、発熱、過度の飲酒、脱水、特定の薬剤の服用なども、心室細動を引き起こす誘因となることがあります。

その他の要因

  • 薬剤性QT延長症候群:特定の薬物を服用している際に、その薬の血中濃度が高すぎたり、電解質異常(カリウムやマグネシウムの不足)が合併したりすると、心室細動につながることがあります。
  • 心不全心房細動が停止して正常な心拍に戻る際なども、心室細動の増悪因子となる可能性があります。


このように、心室細動は心臓に大きな負担がかかるときや、心臓の電気的な安定性が崩れる特定の状況で発生しやすいと言えます。

公開日

最終更新日

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二 監修

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