がん悪液質には初期症状はありますか?
はい、初期症状として軽い食欲不振や5%未満の体重減少が見られます。
はい、初期症状として軽い食欲不振や5%未満の体重減少が見られます。
がん悪液質の初期段階は「前悪液質(pre-cachexia)」と呼ばれます。これは軽い食欲不振や代謝異常を伴い、体重減少が5%未満の状態を指します。この段階では症状がはっきりしないため見逃されやすいですが、進行すると筋肉の分解が加速して治療に抵抗しやすくなり、予後の悪化につながります。
特に膵臓がんや胃がんは70~80%が発症すること。消化器がんや肺がんなどでは、診断の時点で半数近くの患者が悪液質を発症することが報告されています。そのため、わずかな体重減少や食欲の低下の時点で医療者が注意を払い、栄養管理や運動療法などを含む早期介入を行うことが、進行を遅らせ患者の生活の質を保つために重要とされています。
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東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
(参考文献)
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