ピアスの穴が肥厚性瘢痕になった場合、どうすればよいですか?
ピアスの穴にできた肥厚性瘢痕には、まず保存的治療が検討されます。
ピアスの穴が開けられた耳たぶは、傷が治ったあとに傷跡が炎症を続けて盛り上がってしまう「肥厚性瘢痕」や「ケロイド」ができやすい部位のひとつです。肥厚性瘢痕は、傷が閉じてから数週間で目立ち始め、数ヶ月で大きくなり、その後約2年程度で落ち着いて平らになることが多いとされています。
ピアスの肥厚性瘢痕の治療には、さまざまな方法を組み合わせて行う「集学的治療」が重要です。具体的な治療法は以下の通りです。
- ステロイド注射による治療: 傷跡の赤みや盛り上がりを抑えるのに効果的です。通常、2週間以上の間隔をあけて何回か行われることがあります。
- ステロイド貼り薬や塗り薬: 傷跡の色や柔らかさを改善し、痛みやかゆみを和らげる効果があります。1日12〜24時間貼り付け、数か月間続けることが推奨されます。その他、さまざまな塗り薬も用いられます。
- 内服薬: 抗アレルギー剤であるトラニラスト(リザベンⓇ)が、かゆみなどの症状を抑え、傷跡を落ち着かせる効果があるとされています。
- 手術: 傷跡を切り取る方法で、特に症状が強い場合や、他の治療で効果が不十分な場合に検討されます。手術後は、再発を防ぐためにステロイド注射や放射線治療などを併用することが一般的です。
治療後も、最低3ヶ月から2年程度の時間をかけて、慎重に経過を見る必要があります。
日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
(参考文献)
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