肥厚性瘢痕
肥厚性瘢痕とは、けがや手術後の傷が治る過程で炎症が長引き、赤く盛り上がった硬い傷跡です。かゆみや痛みを伴うことがあります。傷跡が赤く盛り上がる、かゆみや痛みが続く場合は、早めに形成外科を受診しましょう。
日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
病気について
けがや手術後にできる、赤く盛り上がった、かゆみや痛みを伴う傷跡です。
傷の治癒過程での炎症が長く続き、傷口への張力などが原因です。
目立つ場所だと、見た目に関して精神的な負担になることもあります 。
ピアスの穴にできた肥厚性瘢痕には、まず保存的治療が検討されます。
肥厚性瘢痕は、さまざまな治療法で改善が期待できます。
膝などの関節にできた肥厚性瘢痕は、関節の動きにくさ(拘縮)に応じて治療します。
治らない場合、単一治療に固執せず、複数の治療法を組み合わせて長期的に対応します。
解説欄の画像をご参照ください。
肥厚性瘢痕の痛みに対しては、薬物療法や圧迫療法、シリコン製剤の使用などが有効です。
肥厚性瘢痕は、線維芽細胞やコラーゲン線維の過剰な増生により硬くなります。
やけどの跡が肥厚性瘢痕になることはあります。
有効性を示す研究もありますが、効果には個人差・研究間差があることを考慮する必要があります。
治療内容により1万~30万円以上と幅があります(保険適用時)。
肥厚性瘢痕は自然に平坦化することもありますが、痛みやかゆみが続く場合があり、長期的な経過観察と早期治療が推奨されます。
皮膚が引っ張られる「張力」などにより、傷が治る過程で炎症が長引くことが主な原因です。
可能性はありますが、出現時期や程度によって治療の必要性が変わるため医師との相談が必要です。
肥厚性瘢痕に対するレーザー治療は有効な治療法ですが、現在の日本では保険適用外の治療となります。
原則として保険が適用されます。ただし、レーザー治療など一部の治療法は保険適用外となる場合があります。
会陰切開の傷跡も肥厚性瘢痕になる可能性があります。
傷跡が白い場合は、炎症が治まって落ち着いた状態の「成熟瘢痕」である可能性があります。
帝王切開の傷がミミズ腫れのように赤く盛り上がっている場合、肥厚性瘢痕の可能性があります。
原則として保険が適用されます。ただし、レーザー治療など一部の治療法は保険適用外となる場合があります。
症状に応じて、飲み薬、塗り薬や貼り薬、注射、圧迫、レーザー治療などを単独または組み合わせて行います。
ステロイドテープ、圧迫療法、手術治療などで盛り上がりや赤みを改善し、目立たなくすることが可能です。
肥厚性瘢痕は飲み薬、貼り薬、圧迫、注射、手術で治療します。複数の治療を組み合わせることもあります。
症状について
赤く盛り上がり、かゆみや痛みを伴うことがあります。
傷が治った数週間〜数ヶ月後に、赤く盛り上がった傷跡として現れ、かゆみや痛みを伴うことがあります。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
かゆみには、シリコン製剤、圧迫療法、外用薬が有効です。
白い傷跡は炎症が治まった成熟瘢痕、黒い傷跡は色素沈着などが考えられますが、医師の診断が必要です。
肥厚性瘢痕の赤みは、通常2年程度かけて自然に落ち着き、成熟瘢痕という状態に変化していきます。
治療について
ステロイド療法、シリコンシート、圧迫療法、内服薬、レーザー治療などがあります。
悪化防止には、圧迫療法やシリコーンシートの使用があります。
肥厚性瘢痕のセルフケアとしては、シリコン製剤や圧迫療法が有効です。
肥厚性瘢痕は、3~6ヶ月で増大し、約2年で成熟瘢痕になります。
現時点では、確立された治療法として十分な医学的根拠があるとは、まだ言えない状況です。
肥厚性瘢痕に圧力をかけて厚みや赤みを軽減する治療法です。
手術創の一種であるため、体質や部位によっては肥厚性瘢痕になる可能性があります。
完全に消すことは難しいですが、治療によって目立たなくすることは可能です。
ステロイド剤のテープや注射、飲み薬、圧迫療法、レーザー治療、手術など、さまざまな治療法があります。
受診について
薬について
厚性瘢痕にはトラニラスト内服・ステロイド薬が主に使われ、臓器や皮膚の副作用があります。
薬や保存療法が効かない場合、ステロイド注射、レーザー、または手術が選択肢です。
ステロイド軟膏は肥厚性瘢痕の治療に有効であり、使用されます。
肥厚性瘢痕の治療にステロイド注射は有効です。
肥厚性瘢痕の治療では、主にステロイドの局所注射が用いられます。
はい、使用します。ステロイドテープは肥厚性瘢痕に有効な治療法で、貼り薬として用いられています。
ヘパリン類似物質軟膏やシリコーンジェルシートなどが市販されていますが、専門医への相談が推奨されます。
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