肥厚性瘢痕の場合、主にどのような治療をしますか?
ステロイド療法、シリコンシート、圧迫療法、内服薬、レーザー治療などがあります。
主な治療法は、以下の通りです。
- ステロイド療法:肥厚性瘢痕に対してステロイド薬は有効とされており、直接傷跡に注射(局所注射)したり、テープ剤を貼ったりして、炎症を鎮め、盛り上がりを抑えます。これにより、かゆみや痛みの改善も期待できます。
- 圧迫療法:傷跡を継続的に圧迫・固定することで、盛り上がりや赤みを減らし、かゆみや痛みを緩和します。瘢痕の性状(性質や状態)の改善も期待できます。
- 内服薬:トラニラストという飲み薬は、他の治療法との併用や、局所治療が難しい広範囲の病変の症状改善に有効とされています。広範囲にわたる瘢痕の症状改善が期待できます。
- レーザー治療(自費):パルス色素レーザーやNd:YAGレーザーなどが有効とされており、傷跡の赤みや盛り上がりを改善します。
- シリコン製剤(自費):シリコンジェルシートやテープは、傷跡の赤み、かゆみ、痛みを和らげ、瘢痕の柔軟性を高めるのに有効です。入手しやすく、簡便に使用できるため、保存的治療の一選択肢とされています。
- 手術:引きつれが強い場合や、他の治療法で改善が見られない場合に、外科的切除が検討されます。ただし、再発を防ぐために、手術後にステロイド注射や放射線治療などの補助療法を併用することが推奨されます。
これらの治療法は、傷跡の状態、症状、部位などに応じて、単独で選択されたり、組み合わせて行われたりします。
日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
(参考文献)
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