「肥厚性瘢痕」とはどのような病気ですか?
けがや手術後にできる、赤く盛り上がった、かゆみや痛みを伴う傷跡です。
肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)とは、皮膚の傷が治る過程で炎症が長く続いたり強まったりすることで、赤く盛り上がって目立つようになった傷跡のことです。これは一種の病的な傷跡で、慢性的な炎症が特徴です。
具体的な特徴としては、以下のような点が挙げられます。
- 発生時期と経過:けがや手術でできた傷が閉じたあと、数週間から数ヶ月で赤く盛り上がって現れることが多いです。その後、3ヶ月から6ヶ月の間で大きくなり、通常は2年ほどかけて徐々に平らな目立たない傷跡へと落ち着いていく傾向があります。
- 症状:かゆみや痛みを伴うことがあります。
- 見た目:赤みを帯びて盛り上がりますが、傷ができた元の範囲を超えて広がることはありません。これは、よく似た病態であるケロイド(盛り上がりが強く、元の傷の範囲を超えて広がる特徴がある)との大きな違いです。
肥厚性瘢痕は、傷口にかかる引っ張る力(張力)など、さまざまな要因によって局所の炎症が長引くことで発生すると考えられています。早期に適切な治療を開始することが、よりよい結果につながるため、注意深く経過を観察することが大切です。
日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
(参考文献)
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