肥厚性瘢痕の原因は何がありますか?
傷の治癒過程での炎症が長く続き、傷口への張力などが原因です。
肥厚性瘢痕とは、けがや手術などでできた傷が治っていく過程で、炎症が長引いたり強まったりすることで生じる、赤く盛り上がった傷跡のことです。これは、傷跡が慢性的に炎症を起こしている状態であると言えます。
具体的な原因としては、以下のような点が挙げられます。
- 局所的な炎症の遷延(せんえん):傷が閉じたあとも、その場所で炎症が長く続くことが、肥厚性瘢痕の形成につながると考えられています。通常、傷は出血期、炎症期、増殖期、成熟期を経て治癒しますが、この炎症が長引くことで目立つ傷跡となります。
- 傷口にかかる張力(引っ張る力):皮膚の動きが多い場所や関節に近い部分の傷など、治癒中の傷口に継続的に引っ張る力がかかることが、肥厚性瘢痕の発生要因のひとつです。
このような要因により、手術の傷跡、やけどの跡、その他の外傷の跡などが赤く盛り上がり、かゆみや痛みを伴うことがあります。肥厚性瘢痕は、元の傷の範囲を超えて周囲に広がることはなく、この点がケロイドと呼ばれる傷跡との違いです。
日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
(参考文献)
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