高プロラクチン血症はどのような薬で治療しますか?
主に「ドパミン作動薬」という飲み薬で治療します。プロラクチンの分泌を抑える働きがあり、カベルゴリンやブロモクリプチンが代表的です。
高プロラクチン血症の薬物治療には、主に「ドパミン作動薬(ドパミンアゴニスト)」という種類の飲み薬が用いられます。
【なぜこの薬が効くのか】
脳内にある神経伝達物質「ドパミン」には、下垂体からのプロラクチンの分泌を抑える(ブレーキをかける)働きがあります。ドパミン作動薬は、このドパミンと似た働きをする薬です。この薬を服用すると、下垂体にあるドパミンの受け皿(受容体)が刺激され、過剰になっていたプロラクチンの分泌が強力に抑制されます。
【代表的な薬】
現在、主に使用されているドパミン作動薬は以下の2種類です。
カベルゴリン(商品名:カバサールなど)
効果が長く持続するため、週に1〜2回の服用で済むのが特徴です。効果が高く、副作用も比較的少ないため、現在の治療における第一選択薬とされています。
ブロモクリプチン(商品名:パーロデルなど)
古くから使われている薬で、1日に2〜3回の服用が必要です。カベルゴリンに比べて吐き気などの副作用がやや出やすい傾向がありますが、妊娠中の安全性に関するデータが豊富であるため、妊娠を希望する女性の治療に選択されることがあります。
高プロラクチン血症の原因が下垂体の良性腫瘍(プロラクチノーマ)である場合、これらの薬物療法によってプロラクチン値が正常化するだけでなく、多くの場合、腫瘍そのものも小さくなる効果が期待できます。治療は、患者さんの状態や副作用の有無を見ながら、専門医が薬の種類や量を慎重に調整していきます。
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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