高プロラクチン血症は男性でもなりますか？

はい、高プロラクチン血症は女性特有の病気ではなく、男性でも発症します。プロラクチンは「乳汁分泌ホルモン」として知られているため、女性の病気というイメージが強いですが、男性の体内でも少量分泌されており、体の機能に関わっています。このプロラクチンの分泌量が異常に高くなると、男性においても様々な症状が引き起こされます。

【男性における主な症状】

高プロラクチン血症は、男性ホルモンであるテストステロンの分泌を抑制してしまうため、主に性機能に関連する以下のような症状が現れます。

• 性欲の低下
• 勃起障害（ED）
• 不妊症（精子の数が減少したり、運動率が低下したりすること）
• 女性化乳房（胸が女性のようにふくらむ）
• まれに乳汁分泌

また、原因が大きな下垂体腫瘍（プロラクチノーマ）である場合には、頭痛や視野障害（物が見えにくくなる）といった症状を伴うこともあります。

【原因】

男性における原因も女性とほぼ同様で、プロラクチンを産生する下垂体の良性腫瘍（プロラクチノーマ）が最も多く、その他に服用している薬の副作用（特に一部の精神科の薬や胃薬など）、甲状腺機能低下症などが挙げられます。男性の場合、症状が「年齢のせい」や「疲れ」などと考えられて見過ごされやすく、診断が遅れる傾向があります。気になる症状がある場合は、泌尿器科や内分泌内科を受診して相談することが重要です。