高プロラクチン血症の症状で眠気が出ることはありますか？

高プロラクチン血症の症状として、日中の強い眠気や倦怠感が現れることがあります。ただし、これはプロラクチン自体が直接的に眠気を引き起こすというよりは、高プロラクチン血症によって引き起こされる体内の様々な変化が間接的に影響していると考えられています。考えられる主な理由は以下の通りです。

プロラクチンと睡眠リズムの関係

プロラクチンは、夜間や睡眠中に分泌量が増えるホルモンであり、体内の睡眠・覚醒のリズムと深く関わっています。そのため、プロラクチンの血中濃度が慢性的に高い状態が続くと、この自然なリズムが乱れ、日中に眠気を感じやすくなる可能性があります。

ドパミンとの関係

プロラクチンの分泌を抑えているのは、脳内の神経伝達物質「ドパミン」です。ドパミンは、体の覚醒状態や意欲、集中力を保つ働きもしています。高プロラクチン血症の状態は、このドパミン系に何らかの不調があることを示唆しており、その影響が眠気や倦怠感として現れることがあります。

原因となる病気の影響

高プロラクチン血症の原因が下垂体腫瘍（プロラクチノーマ）である場合、腫瘍そのものが周囲の組織に影響を与え、疲労感や眠気の原因となることがあります。

他のホルモンへの影響

高プロラクチン血症は、甲状腺機能低下症を合併している場合もあり、甲状腺ホルモンの不足が強い眠気を引き起こす原因となっていることもあります。

もし、高プロラクチン血症と診断されていて、強い眠気に悩まされている場合は、これらの可能性も考えられるため、主治医に相談することが重要です。