高プロラクチン血症の診断基準を教えてください。

【診断基準】

まず、医療機関で採血を行い、その血液中のプロラクチン濃度が、性別や年齢、妊娠の有無などを考慮した基準値（正常範囲）を超えているかどうかを確認します。基準値は検査機関によって多少異なりますが、一般的に非妊娠時の女性で約25 ng/mL、男性で約15 ng/mLを超える場合に「高プロラクチン血症」と診断されます。

【診断のステップ】

診断は、単に数値が高いことを確認するだけでなく、以下のステップで総合的に判断されます。

プロラクチン値の確認

血液検査でプロラクチン値が基準を超えていることを確認します。プロラクチンはストレスなどによって一時的に上昇することがあるため、日を改めて再検査することがあります。

生理的・薬剤性の原因の除外

次に、病気以外の原因がないかを確認します。妊娠や授乳、強いストレスはプロラクチン値を上昇させる生理的な原因です。また、服用している薬（特定の精神科の薬、胃薬、ピルなど）の副作用が原因であることも多いため、詳しい問診が行われます。

基礎疾患の検索

上記の原因が否定された場合、病的な原因を探ります。甲状腺機能低下症や腎不全などがないかを調べる追加の血液検査や、高プロラクチン血症の最も一般的な原因である下垂体腫瘍（プロラクチノーマ）の有無を確認するために、頭部のMRI検査が行われます。

これらの検査結果を総合的に評価し、高プロラクチン血症の診断とその原因を特定していきます。