高プロラクチン血症は難病ですか?

いいえ、高プロラクチン血症のすべてが指定難病ではありません。下垂体性PRL分泌亢進症(プロラクチノーマ)に関しては、国の「指定難病」に該当します

厚生労働省の指定難病(医療費助成対象疾患)では、最新のリストに「下垂体性PRL分泌亢進症(プロラクチノーマ)」が含まれています(指定難病74番)。この疾患は、プロラクチンを過剰産生する下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)に起因するものです。一方、一般的に用いられる病名「高プロラクチン血症」そのものは、指定難病一覧には含まれていません。

指定難病74番:下垂体性PRL分泌亢進症(プロラクチノーマ)

プロラクチノーマ(下垂体腺腫)による高プロラクチン血症を指し、難病医療費助成の対象となります。

高プロラクチン血症(一般疾患)

薬剤性や妊娠・甲状腺機能低下症など多様な原因による高プロラクチン血症は、指定難病の疾病名には含まれません。

以上より、「高プロラクチン血症」という症候名だけでは指定難病には該当せず、下垂体腺腫が原因の場合に限り「下垂体性PRL分泌亢進症(プロラクチノーマ)」として指定難病に認定されます。指定難病と認定されれば、医療費助成の対象となります。いずれの場合も、適切な診断・治療には専門医による管理が重要です。

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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太 監修

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