意味もなくイライラする原因や、考えられる病気には何がありますか?
主に精神的な病気が考えられます。また、女性の場合は月経前症候群などでイライラしてしまうこともあります。
普段ならイライラしないようなことに反応してしまう場合には、下記のような病気によって、イライラしやすい症状が出ている可能性があります。
双極性障害
双極性障害の、特に躁病エピソードにおいて、気分が高揚し、怒りっぽくなることがあります。そのほか、睡眠時間が短くなる、よく喋る、注意が散漫になるなどの行動の変化もみられます。
うつ病
うつ病では、気分が落ち込むだけではなく、怒りっぽくなることもあります。楽しいと思う気持ちが減ったり、眠れなかったり、眠りすぎたり、疲れやすかったり、自分に価値がないと考えたり、集中力が落ちたり、死ぬことについて考えたり、という症状を伴うことがあります。
神経発達症
自閉スペクトラム症や注意欠如多動症を持つ人は、物事のとらえ方や反応が多数派の人と異なることがあり、生きづらさを抱えていることがあります。ストレスを感じやすく、イライラしやすいこともあるでしょう。
認知症
もともとは穏やかだった方が、認知症で怒りっぽくなったり、イライラしやすくなったりすることがあります。
高次脳機能障害
頭部外傷などにより、認知症、パーソナリティーの変化などの精神症状が引き起こされ、イライラしやすくなることがあります。
月経前症候群/月経前気分不快症候群
黄体期に関連して、感情が不安定になったり、イライラしたり、うつになったり、不安になったりという症状がみられます。そのほか、集中困難、倦怠感、食欲の変化、睡眠の変化、乳房の張りなどがみられることもあります。月経が来ると症状は改善します。
更年期障害
更年期とは、閉経前5年、閉経後5年を合わせた10年間を指すことが一般的です。のぼせ(ホットフラッシュ)や発汗、冷え、動悸、疲れやすい、頭痛・肩こり・めまいなどの身体の症状に加えて、イライラしたり気持ちがふさいだりということがみられることがあります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの過剰により、イライラしやすくなることがあります。身体の症状では、体重減少、動悸、息切れ、手の震えなどがみられます。
パーソナリティー障害
認知や行動パターンに偏りがあり、感情が不安定でイライラしやすかったり、衝動をうまく制御することができないことがあります。
精神科・心療内科
日下 慶子 監修
(参考文献)
Sadock BJ, Sadock VA, Ruiz P, 井上令一, 四宮 滋子, 田宮 聡.カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5 診断基準の臨床への展開 第 3 版. メディカル・サイエンス・インターナショナル,2016.
American Psychiatric Association. Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition, Text Revision (DSM-5-TR). 2022, American Psychiatric Association Publishing.
金城 光代,金城 紀与史,岸田 直樹.ジェネラリストのための内科外来マニュアル 第2版.2017,医学書院.
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