結節性硬化症の診断基準はありますか?

はい。遺伝学的、臨床的の2種類の診断基準があります。

解説

結節性硬化症の診断基準は、以下の2種類です。

遺伝学的診断基準

正常組織のDNAでTSC1またはTSC2遺伝子の病因となる変異が同定された場合、確定診断となりますが、すべての結節性硬化症に遺伝子変異があるわけではありません。

臨床的診断基準

遺伝子診断を受けていないか、検査を受けて変異が見つからなかった場合の診断基準です。特徴的な症状を満たすかどうかが診断の基準となっています。

大症状のうち2つ、または大症状ひとつに2つ以上の小症状を満たす場合は臨床的に確定診断とされます。

A.大症状

  1. 3個以上の直径5mm以上の低脱色素斑
  2. 3個以上の顔面血管線維腫又は前額の線維性の局面
  3. 2個以上の爪線維腫
  4. シャグリンパッチ(粒起革様皮)
  5. 多発性網膜過誤腫
  6. 大脳皮質の異型性(大脳皮質結節・放射状大脳白質神経細胞移動線)
  7. 脳室上衣下結節
  8. 脳室上衣下巨細胞性星細胞腫
  9. 心横紋筋腫
  10. リンパ脈管筋腫症
  11. 11.2個以上の血管筋脂肪腫

B.小症状

  1. 散在性小白斑
  2. 3個以上の歯エナメル質の多発性小腔窩
  3. 2個以上の口腔内線維腫
  4. 網膜無色素斑
  5. 多発性腎嚢胞
  6. 腎以外の過誤腫
  7. 骨硬化性病変

公開日

最終更新日

東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長

白石 達也 監修

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(参考文献)

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