重症喘息はどのレベルから入院しますか?

症状の重篤度と治療への反応に応じて判断されます。

解説

重症喘息は、継続的な治療(高用量吸入ステロイド+長時間作用型β2刺激薬など)を行っても症状がコントロールされず、治療中止で悪化する慢性的な状態です。

生物学的製剤などで、症状がコントロールされている場合には入院の対象とはなりません。

一方で以下のような場合には、入院が必要となります。

大人の入院基準

  • 短時間作用型気管支拡張薬(SABA)に反応せず、症状が持続・悪化する場合
  • 呼吸困難が著しく、SpO₂が90%未満、またはチアノーゼがみられる場合
  • 意識障害、胸郭の異常な動き(努力呼吸)がある場合

子供の入院基準

  • 成人と同様に呼吸困難、喘鳴、低酸素血症などの症状がある場合
  • 哺乳不良や活動性の低下がある場合

特に、乳幼児では呼吸状態の変化が急速に進むことがあり、注意が必要です。また、発達障害を抱える小児では、症状の訴えが難しい場合もあるため、周囲の観察が重要になります。

入院期間について

  • 大人: 状況により2〜7日程度が一般的ですが、重度の場合は1週間以上入院することもあります。
  • 子供: 安定すれば3〜5日で退院可能なケースが多いですが、重症例では長期間(1週間以上)入院が必要となることもあります。

入院中は酸素療法、ステロイドの静脈投与、気道管理が行われ、呼吸機能や症状のモニタリングが行われます。

公開日

最終更新日

京都大学医学部附属病院 呼吸器内科

山形 昂 監修

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重症喘息

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関連するQ&A

「重症喘息」とはどのような病気ですか?

喘息症状を抑えるために高用量のステロイドなど、複数の薬が必要な難治性の喘息のことです。

重症喘息の原因は何がありますか?

喘息が重症化する要因としては、高齢、肥満、非アトピー型であることなどがあります。

重症喘息ではどのような症状がありますか?

気道が狭くなることにより、咳や痰が出たり、息苦しくなったりします。

重症喘息には初期症状はありますか?

咳や痰が出たり、ゼーゼー、ヒューヒューという音を伴って息苦しくなったりする気管支喘息の症状が出ます。

重症喘息の場合、主にどのような治療をしますか?

吸入薬や内服薬の増量、生物学的製剤の使用など、通常の喘息よりも薬物治療を強化します。

重症喘息が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?

呼吸器内科やアレルギー科、近くにない場合は内科を受診してください。

重症喘息が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?

咳・痰、喘鳴、息苦しさなど気管支喘息が疑われる症状がある場合は、なるべく早く受診してください。

重症喘息のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

重症喘息は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

予防治療薬には吸入ステロイド薬、発作治療薬には吸入β2刺激薬を主に使用します。

重症喘息で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?

専門科での診察を受けてください。発作で薬が効かず息苦しさが続く場合には救急外来を受診してください。

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