喘息の重症度はどのような数値で検査しますか?
複数の検査と指標を組み合わせて総合的に判断します。
喘息の重症度を評価する際には、複数の検査と指標を組み合わせて総合的に判断します。
単一の数値だけで重症度を判断するのではなく、
- 呼吸機能
- 気道過敏性
- 炎症の状態
- 症状の頻度と重症度
などを総合的に評価することが重要です。
代表的な検査数値として以下の指標があります。
1. FEV1(1秒量)
最大吸気後に1秒間で吐き出せる空気の量を測定します。予測値に対して80%未満の場合、喘息が十分にコントロールされていない可能性があります。
2. ピークフロー(PEF)
最大努力で吐き出した際の空気の流速を測定します。日内変動が20%以上の場合、気道の変動性が高いと判断されます。
3. 気道可逆性検査
β2刺激薬吸入後にFEV1が12%かつ200mL以上改善すれば、気道可逆性があると判断します。喘息の診断には有用ですが、重症度を評価する上では限定的です.
4. Asthma Control Test(ACT)
5つの質問から成る自己評価テストで、得点が20点未満だとコントロール不良とみなされます。
5. 血液検査(好酸球数やIgE値)
アレルギー反応や気道炎症の程度を確認します。
重症喘息と診断されるのは、これらの検査で重症度が高いと判断され、かつ、高用量の吸入ステロイド薬(ICS)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)などの治療薬を使用しても、コントロールが難しい場合です。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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