がん性皮膚潰瘍とはどのような病気ですか？
皮膚に転移・再発したがんが、壊死・自壊して潰瘍となったものです。
がん性皮膚潰瘍とは、がんが皮膚に現れて傷になった状態です。
具体的には、皮膚に二次性局所浸潤もしくは転移・再発したがんが、皮膚を破って創傷を形成して体表面に現れ、さらに進行し、腫瘤が壊死・自壊して形成した皮膚潰瘍のことです。
がん性皮膚潰瘍に伴う主な臨床症状として、出血、滲出液、痛みと共に、傷に細菌が感染して生じる独特の不快な臭い（がん性皮膚潰瘍臭）の存在が挙げられます。
がん性皮膚創傷は転移性がんの5～10％で発生すると報告されています。特に乳がんにおける発生率が高く、男性では肺がんの皮膚転移による頻度が高いと報告されています。ほかには頭頸部がん、肺がん、食道がん、腎がん、卵巣がん、大腸がん、膀胱がん、性器がん、悪性黒色腫（メラノーマ）などでも発生し、発生部位としては、乳房や頭頸部が多いと報告されています。
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最終更新日：
大阪府済生会泉尾病院 皮膚科
野村 祐輝 監修
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