大動脈縮窄症の症状は?大動脈縮窄症
監修医師白石 達也東日本橋内科クリニック 内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03
大動脈縮窄症とは
「大動脈縮窄症」とはどのような病気ですか?
大動脈の一部が狭くなる生まれつきの心臓の病気で、全身の血流に影響し高血圧などを引き起こします。
大動脈の一部が狭くなる生まれつきの病気です。
特に、胎児期に肺と大動脈をつないでいた「動脈管」という血管が閉じる付近(大動脈峡部)で狭窄が起こることが多いのが特徴です。大動脈の狭くなった部分より先に血液が流れにくくなり、以下のような影響が出ることがあります。
- 上半身の血圧が高くなる(高血圧)
- 下半身の脈が弱くなる、または左右の腕や脚で血圧に差が出る
症状が軽い場合は大人になるまで気づかれないこともありますが、重症の場合には、心臓に大きな負担がかかり、心不全や脳卒中などの重い合併症を引き起こすこともあります。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の症状
大動脈縮窄症ではどのような症状がありますか?
上半身の血圧上昇や下半身の血流不足による症状が出ます。
上半身の血圧上昇や下半身の血流不足による症状が出ます。年長児や成人になって出現する主な症状は以下の通りです。
上半身の症状
狭窄部より上の血圧が上がるため、頭痛、鼻血、めまいなどが現れることがあります。
下半身の症状
血流が悪くなるため、脚が冷たく感じる、歩くと足が痛む、お腹の痛みなどが生じることがあります。軽症の場合は、特に自覚症状がなく、健康診断で高血圧を指摘されて初めて見つかることも少なくありません。
しかし、狭窄が重いと、心臓に負担がかかり心不全を起こしたり、脳卒中や大動脈瘤、大動脈解離といった命に関わる重い合併症を引き起こす可能性もあります。程度が強い場合には、出産後早期、すなわち乳児期に下記のような症状が出現することがあります。
- 足への血液不足でショック状態になる
- 心臓の負担による心不全症状(呼吸が速い、ミルクを飲めないなど)が出る
- 上下半身で酸素濃度が異なることによる足のチアノーゼ(皮膚が青くなる状態)が見られる
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症には初期症状はありますか?
病気の重症度によって異なりますが、軽度なら無症状、重い場合は呼吸困難や足の冷え、高血圧などが現れます。
病気の重症度によって異なりますが、軽度なら無症状、重い場合は呼吸困難や足の冷え、高血圧などが現れます。軽度の場合には自覚症状はほとんどなく、大人になってから健康診断で高血圧などを契機として偶然見つかることが多いです。
重度の場合、乳児期には足への血液不足でショック状態になったり、心臓の負担による心不全症状(呼吸が速い、ミルクを飲めないなど)が出たり、上下半身で酸素濃度が異なることによる足のチアノーゼ(皮膚が青くなる状態)が見られることもあります。
年長児や成人では、上半身の高血圧に伴う症状や、下半身への血流不足による足の冷え、疲れやすさなどが初期症状として現れることがあります。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の原因
大動脈縮窄症の原因は何がありますか?
主に心臓や血管の発生過程におけるうまれつきの異常です。
主な原因は心臓や血管の発生過程における生まれつきの異常です。原因は一つではなく、遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に絡み合って発生します。
遺伝的な要因
- ターナー症候群のような染色体異常
- 特定の遺伝子の異常
環境的な要因
妊娠初期(妊娠3~8週頃)に母体が妊娠前または妊娠初期に下記のようなリスクにさらされた状態
母親自身が先天性心疾患を有していることもリスク因子です。しばしば、大動脈の弁が通常より少ない大動脈二尖弁や、心臓の壁に穴がある心室中隔欠損など、他の心臓の構造異常を伴うこともあります。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の検査・診断
大動脈縮窄症のセルフチェックはできますか?
若いのに高血圧を指摘されたり、手足の脈や血圧に差がある場合、医療機関の受診を検討しましょう。また、解説欄の項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
若いのに高血圧を指摘されたり、手足の脈や血圧に差がある場合、医療機関の受診が必要です。自分で気づくための主な目安は、以下のようなものです。
血圧測定
中高生や20歳代などの若さで健康診断などで高血圧が見つかったら要注意です。家庭用の血圧計で腕の血圧を測るのも有効です。
脈や足のチェック
腕の脈はしっかりしているのに足の脈が弱い、または足が冷たい、歩くと疲れやすいといった上下半身の違いがある場合、この病気が疑われます。腕と足の血圧に大きな差があることも特徴です。
その他の症状
上半身の血圧上昇による頭痛、鼻血、めまい、下半身の血流不足による腹痛などが現れることもあります。
これらのサインに気づいたら、早めに医療機関を受診し、専門医に相談しましょう。また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、大動脈縮窄症かどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の治療・対処法
大動脈縮窄症の場合、主にどのような治療をしますか?
大動脈縮窄症は、狭い血管を広げるために、カテーテル治療や外科手術を行います。
大動脈縮窄症では、狭くなった血管を広げるために、カテーテル治療や外科手術が行われます。大動脈縮窄症では、狭くなった大動脈の一部を広げるための方法として、主に以下の2つの治療法が行われます。
1. カテーテル治療
足の付け根などから細い管(カテーテル)を入れ、狭い部分で小さな風船を膨らませて広げたり(バルーン拡張術)、金属製の筒状の網(ステント)を留置して、広がった状態を保ちます。学童期以降の体格が大きい患者さんや、手術後の再狭窄によく行われます。
2. 外科手術
狭い部分を直接切り取ってつなぎ直したり、人工の血管で広げたりします。乳児期の重症例や、他の心臓病を合併している複雑な症例では、第一選択となることが多いです。
どちらの治療法も、患者さんの年齢や体の大きさ、狭窄の様子などを考慮して決められます。治療後も定期的な検査が大切です。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の手術の難易度はどのくらいですか?
大動脈縮窄症の手術は、患者の状態や合併症により難易度が異なり、専門知識と技術が必要です。
大動脈縮窄症の手術は、患者の状態や合併症により難易度が異なり、専門知識と技術が必要です。大動脈縮窄症で行う狭くなった大動脈の一部を広げる手術の難易度は、狭窄の場所や程度、そして他の心臓病を合併しているか、患者さんの年齢によって変わります。
乳児期の重症例や複雑な合併症を伴う場合
より高度な技術と、心臓病全体を治療する慎重な対応が必要です。
成人期の手術
血管の状態によっては、脊髄保護のための特別な処置(バイパスなど)が必要になることもあります。
リスク
手術成績は良好ですが、治療後も再狭窄、動脈瘤、大動脈解離といった血管の合併症が報告されています。
そのため、これらの複雑性やリスクに対応できる経験豊富な専門医が、手術を行う上で非常に重要となります。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
受診の目安・何科を受診するべきか
大動脈縮窄症が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
若いのに高血圧を指摘されたり、手足の脈や血圧に差がある場合、医療機関の受診を検討しましょう。
若いのに高血圧を指摘されたり、手足の脈や血圧に差がある場合は、医療機関の受診を検討しましょう。症状の現れ方は、狭窄の重さや年齢によって異なります。受診を検討する主な目安は以下の通りです。
若いのに高血圧を指摘された場合
軽症の場合、自覚症状がなく、学校の健康診断や一般的な健康チェックで高血圧が見つかることがあります。特に、若い年齢での高血圧は注意が必要です。
手足の脈や血圧に差がある場合
腕の脈はしっかりしているのに足の脈が弱かったり、手と足の血圧に大きな違いがある(上半身の血圧が高く、下半身の血圧が低い)場合、この病気の可能性が疑われます。
上半身の血圧上昇に伴う症状
下半身の血流不足に伴う症状
足が冷たく感じる、歩くと足が痛む、疲れやすい、お腹が痛くなるなどの症状が出ることがあります。
乳児期に、動脈管という血管が閉じることで、足への血流が途絶えてショック状態に陥るような重症例では、緊急の受診が必要です。心臓に大きな負担がかかり、心不全を起こす可能性もあります。 これらの症状が見られた場合は、早めに医療機関を受診し、検査を受けることが大切です。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
年齢に応じて内科や小児科を受診し、その後心臓の専門医へ紹介されます。
まずは年齢に応じて内科や小児科を受診し、その後、心臓の専門医に紹介されます。 大動脈縮窄症は、症状が軽いと大人になるまで気づかれず、健康診断などで高血圧を指摘されて初めて見つかることもあります。
特に若いのに血圧が高いと言われたり、腕と足の脈や血圧に違いがあったり、歩くと足が疲れやすいといった症状がある場合は、この病気が疑われることがあります。このような場合、まずは地域のかかりつけ医や内科、お子さんの場合は小児科を受診してください。
そこで診察や血圧測定などの基本的な検査が行われ、必要に応じて心臓や血管の専門家である循環器内科や、小児循環器の診療が可能な病院へ紹介されます。専門医のいる施設では、さらに詳しい検査によって診断を確定し、一人ひとりに合った治療計画を立てていきます。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の専門医がいる近くの病院はありますか?
大動脈縮窄症の専門医がいる病院を見る大動脈縮窄症の薬
大動脈縮窄症は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
薬は根本的な治療ではなく、症状や合併症を管理するために使います。
薬は根本的な治療ではなく、症状や合併症を管理するために使われます。大動脈縮窄症の根本的な治療は手術やカテーテルで狭い部分を広げることです。薬は、病気による影響や合併症を管理するために使われます。
新生児期
重症の場合、一時的にプロスタグランジンE1という薬を使って、全身への血流を維持する血管(動脈管)を開いたままにします。この薬には無呼吸や血圧低下などの副作用が出ることがあります。
治療後
手術やカテーテルで狭窄を直した後も、高血圧が続くことが多いため、それを抑えるための降圧薬が使われます。主な種類には、カルシウム拮抗薬(副作用:頭痛やむくみなど)、ACE阻害薬(副作用:咳や血圧低下など)、ARB(副作用:血圧低下や腎機能の変化など)、サイアザイド系利尿薬(副作用:電解質のバランスの崩れ、血圧低下)などがあります。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の経過・予後
大動脈縮窄症の予後について教えてください。
大動脈縮窄症は治療後も高血圧や血管の合併症に注意が必要で、定期的な管理が大切です。
大動脈縮窄症は、治療を受けても生涯にわたる注意が必要な病気です。
未治療の場合
治療を受けないと、平均して30代半ばで心不全や脳卒中、血管の破裂などで命を落とすリスクが高まります。
治療後の予後
手術やカテーテル治療で狭窄が解消されても、高血圧が続くことが約8割の患者さんに見られ、これが原因で動脈硬化や脳動脈瘤、大動脈瘤などの血管の合併症を起こすことがあります。治療後に70歳を超えて生きる方は約66%とされています。
運動時の注意
安静時の血圧が正常でも、運動時に血圧が異常に上がる「運動誘発性高血圧」が起こることがあり、将来の合併症リスクを高めるため、激しい運動は避ける必要があります。
このため、治療後も定期的に血圧を測定し、医師の指示に従って降圧薬を使うなど、適切な管理を続けることが非常に重要です。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の寿命はどのくらいですか?
治療しない場合と比べて、適切な治療を受ければ大幅に寿命が延びます。
治療しない場合と比べて、適切な治療を受ければ大幅に寿命が伸びます。
もし治療を受けない場合、心臓に大きな負担がかかり続けるため、平均して30代半ばで命を落とすリスクが高まります。しかし、手術やカテーテル治療で狭くなった部分を広げれば、病気の経過(予後)は大きく改善します。
治療を受けた人では、70歳を超えて生存する割合が約66%と報告されており、治療によって寿命が大幅に延びることが期待できます。ただし、治療後も高血圧や血管の合併症が起こりやすいため、生涯にわたって定期的な検査を受け、血圧を適切に管理することが非常に大切です。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
対処法・セルフケア
大動脈縮窄症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
大動脈縮窄症は薬で根本的に治る病気ではなく、基本的には狭窄を広げるためのカテーテル治療や外科手術が必要です。
大動脈縮窄症は薬で根本的に治る病気ではなく、基本的には狭窄を広げるためのカテーテル治療や外科手術が行われるため、薬剤は高血圧や心臓への負担といった症状を和らげるための使用にとどまります。
薬だけで狭窄を根本的に治すことはできません。つまり「薬が効かない」というよりは、そもそも薬が根本的な解決策ではない、という状況です。この病気の主な治療法は、狭くなった血管を広げるための侵襲的治療です。
1. カテーテル治療
足の付け根などから細い管(カテーテル)を挿入し、風船で狭窄部を広げたり(バルーン拡張術)、金属の筒(ステント)を留置して血管を内側から支えたりします。
2. 外科手術
狭い部分を直接切り取ってつなぎ直すなど、胸を開いて行う手術です。
これらの治療には、血管の損傷、出血、大動脈瘤(血管のこぶ)、脳血管障害(脳卒中など)、高血圧が続くことや、別の場所に動脈瘤ができるなどの長期的な問題が生じることがあり、これらも治療に伴う注意点として知られています。継続的な経過観察が非常に重要です。
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
治療後も血圧管理が重要で、激しい運動は避け、定期的な検査を受けましょう。
大動脈縮窄症は、治療を受けた後も生涯にわたる注意が必要です。特に、高血圧が続くことが多く、将来的に脳動脈瘤や心不全などの合併症を引き起こす可能性があります。日常生活で気を付けるべきことは以下の通りです。
- 若いのに高血圧を指摘されたら、必ず医療機関を受診しましょう。
- 手足の血圧や脈の強さに差がないか意識することも大切です。
- 激しい運動は、運動中に血圧が異常に上がる「運動誘発性高血圧」を引き起こす可能性があるため、控える必要があります。
- バランスの取れた食事や規則正しい生活習慣を心がけましょう。
- 医師の指示に従い、定期的に検査を受け、必要に応じて降圧薬を正しく使用することが大切です
参考文献
日本循環器学会.“2025 年改訂版成人先天性心疾患診療ガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/JCS2025_Yamagishi.pdf,(参照 2025-10-08).
日本循環器学会.“2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対する カテーテル治療のガイドライン”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021SakamotoKawamura.pdf,(参照 2025-10-08).
藤吉 朗ほか.“先天性心疾患並びに小児期心疾患の診断検査と 薬物療法ガイドライン(2018年改訂版)”..https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2018_Yasukochi.pdf,(参照 2025-10-08).
大動脈縮窄症について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「大動脈縮窄症」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 手足の皮ふが冷たいですか?
- 息苦しさを感じますか?
大動脈縮窄症に関連する病気・症状
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この記事の監修医師
白石 達也 先生
東日本橋内科クリニック 内科・循環器内科
京都大学医学部卒。田附興風会医学研究所北野病院で臨床研修、仁生社江戸川病院で循環器内科医として勤務。Ubie社での勤務を経て、東日本橋内科クリニック院長。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03