口内炎
監修医師平松 由布季東日本橋内科クリニック 内科
- 更新日
- 2026/06/15
- 公開日
- 2020/09/03
口内炎とは
口の中の粘膜(舌、頬、のどなど)に炎症が生じ、水ぶくれやびらん、潰瘍がみられます。
「口内炎」とはどのような病気ですか?
口の中や唇、舌にできる粘膜の炎症の総称です。白い潰瘍や水疱、斑点状のものなどがあります。
口の中や唇、舌の粘膜に炎症が起こった状態です。粘膜が炎症によって赤くなったり、ただれ(潰瘍など)て白くなったりします。水疱(水ぶくれ)や斑点のように見えることもあります。
口内炎の原因
口内炎の原因には何がありますか?
ストレスや、虫歯や義歯による粘膜の刺激、栄養不足など様々な原因があります。感染や自己免疫性疾患などの病気が隠れている場合もあります。
口内炎は様々な原因によって生じますが、しばしば原因不明な場合もあります。
感染によるもの
ヘルペス性口内炎、口唇ヘルペス、カンジダ性口内炎など、ヘルペスウイルスやカンジダという真菌の感染によって起こるものです。
基本的には、疲労やストレスなどによって免疫が低下した時に生じることが多いです。
物理的・化学的刺激によるもの
口の中を噛んでしまったり、矯正器具によって口腔内が刺激されたりすることでできる口内炎で、「カタル性口内炎」と呼ばれます。
アフタ性口内炎と違って、境界が不明瞭であったりします。
自己免疫疾患によるもの
口内炎が起きる自己免疫疾患として、尋常性天疱瘡、類天疱瘡、ベーチェット病、クローン病などが挙げられます。
アレルギーによるもの
歯科金属アレルギー、多形滲出性紅斑などが挙げられます。
さまざなま要因により繰り返すもの
再発性アフタ性口内炎があげられます。アフタとは直径数ミリの大きさの円形・楕円形の浅い潰瘍(ただれ)です。表面が白色の膜状のもので覆われ、周囲が赤くなるのが特徴です。唇の粘膜や舌、頬の粘膜によく発生し、触れると痛みを生じます。疲労、ストレス、喫煙、栄養不足などがきっかけとなることがあります。
その他
放射線性口内炎、抗がん剤治療に伴う口内炎など、病気の治療の過程で生じる口内炎もあります。
ストレスが原因で口内炎になることはありますか?
ストレスが原因で口内炎になることもあります。
疲労や月経といった身体的なストレスや、また心理的なストレスは口内炎ができるきっかけとなります。
症状が2週間以上続く場合や、痛みがひどい場合、また発熱などの他の症状がある場合は無理をせず、病院を受診しましょう。
受診の目安についてはコチラでも解説しています。
赤い口内炎の原因は何ですか?
口の中にできた傷や火傷・虫歯・ビタミン不足などが原因となります。
口内炎は、基本的には下記のようなものが原因となります。
- 疲労やストレスによる免疫力の低下
- 栄養不足
- 消化不良
- 食事による刺激
- 口腔内不衛生
- 薬剤
- タバコに含まれるニコチン
白く見える口内炎と赤く見える口内炎には特に違いはありません。
赤く見える場合は、噛み合わせが悪くてできてしまった傷に感染した場合や、ベーチェット病やSLE(全身性エリテマトーデス)などの自己免疫疾患や口腔がんの可能性もあります。
舌に口内炎ができる原因は何ですか?
疲れやストレスによる免疫力の低下や、栄養不足・消化不良・刺激などさまざまな原因で舌に口内炎ができます。
口内炎の原因は多くの要素があり、はっきりとはわかっていませんが、主に以下のような原因が考えられます。
- 免疫力の低下
- 栄養不足(特にビタミン類)
- 消化不良
- 食事による刺激
- 薬剤
舌と口腔粘膜の口内炎に特別な違いはありません。
多くの場合、感染症で引き起こされるものではないため、他人にうつることはありません。
ベーチェット病やSLE(全身性エリテマトーデス)などの自己免疫性疾患や、ヘルペスなどのウィルスや舌がんによっても口内炎ができることがあります。
白い口内炎の原因は何ですか?
疲れやストレスによる免疫力の低下・喫煙・口腔内の不衛生・ビタミン不足などが原因となります。
口内炎は、基本的には下記のようなものが原因となります。
- 疲労やストレスによる免疫力の低下
- 栄養不足
- 消化不良
- 食事による刺激
- 口の中の不衛生
- 薬剤
- タバコに含まれるニコチン
口内炎のうちもっとも一般的なアフタ性口内炎の場合は、白く見える場合も赤く見える場合もあり、大きな違いはありません。
白い口内炎のように見えるけれど、実はカンジダというカビの感染症のこともあります。
口内炎の治療・対処法
口内炎への対処法は?
塗り薬、貼り薬などで症状を和らげます。一般的な口内炎は長くても2週間以内に改善します。それ以上続く場合は腫瘍の可能性も考えられるため、医療機関を受診しましょう。何度も繰り返したり複数の場所にできたりする場合には内科を、そうでない場合には口腔外科をお勧めします。
舌にできる口内炎はどのくらいで治りますか?
1~2週間程度で自然に治ります。
通常、1cm以下の小さな口内炎は通常1~2週間程度で自然に治ります。1cm以上の大きな口内炎は数週~数ヶ月かけて治る場合もあります。
症状が2週間以上続く場合や、痛みがひどい場合、また発熱などの他の症状がある場合は無理をせず、病院を受診しましょう。
受診の目安についてはコチラでも解説しています。
口内炎はどのくらいの期間で治りますか?治療を開始してから治るまでの流れを教えてください。
口内炎は通常1~2週間以内に自然に治癒するため、治療が行われないことが多いです。
口内炎は通常1~2週間以内に自然に治癒するため、特別な治療が行われないことが多いです。
痛みや炎症が強い場合には、症状を軽減するために、ステロイドを含むの塗り薬やうがい薬が処方されることもあります。
ステロイドの塗り薬は1日に数度口内炎に塗ります。うがい薬は1日に数度、処方された薬剤を用いてうがいを行います。
通常はこれらの治療を行うことで症状は改善し、2週間以内に治癒します。
これらの治療を行っても症状が改善せず2週間以上持続する場合や、発熱、口の中以外の腫れや痛み、体重減少などの症状が出現した場合には、他の病気が関係している可能性があるため、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
受診の目安・何科を受診するべきか
口内炎の場合、何科を受診したらよいですか?
耳鼻咽喉科または歯科口腔外科を受診しましょう。
基本的には耳鼻咽喉科や歯科口腔外科、かかりつけの内科で診療を受けましょう。
受診に際しては、口の中を噛んだなどのきっかけや、発熱などの他の症状がないか、最近疲れやストレスなどはなかったかなどを説明できるとよいです。
ただし、口内炎に加えて高熱と全身の皮疹を伴うような場合には、スティーブンス・ジョンソン症候群という危険な病気の可能性がありますので、早急な受診もしくは救急要請をおすすめします。
口内炎がある時の受診の目安を教えてください。
症状が2週間以上続く場合や、痛みがひどい場合、また発熱などの他の症状がある場合は受診をしましょう。
早急に受診することが望ましい場合
高熱と全身の皮疹を伴う場合
スティーブンス・ジョンソン症候群という危険な病気の可能性がありますので、早急な受診もしくは救急要請をお勧めします。
痛みがひどく食事がとれない場合
入院が必要になる可能性がありますので、耳鼻咽喉科か歯科口腔外科の受診を検討しましょう。
受診して診療を受けることが望ましい場合
2週間以上たっても治らない場合
がんなどの重症な病気が隠れている可能性がありますので、受診を検討しましょう。
口内炎を繰り返して悩んでいらっしゃる場合
原因となっている病気があるかもしれません。一度詳しく調べてもらうためにも、受診を検討しましょう。
口内炎の専門医がいる近くの病院はありますか?
口内炎の専門医がいる病院を見る対処法・セルフケア
口内炎に対して自分でできる、即効性のある対処法はありますか?
口の中の刺激を減らし、口の中の環境を良くし、健康的な食事を摂るなどの対策が効果的です。
口内炎を早く治すためには、口の中のを減らし、口の中の環境を良くし、健康的な食事を摂るなどの対策が効果的です。
具体的な対処法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 柔らかい毛の歯ブラシを使う
- ストローで冷たい飲み物を飲む
- 柔らかい食べ物を食べる
- バランスの取れた食事を摂る
- 抗菌性マウスウォッシュ、うがい薬、トローチ、生理食塩水のうがい薬などを使用する
また、以下のような行動は避けるようにしてください。
- 辛い食べ物や塩辛い食べ物、酸っぱい食べ物を食べる
- 熱い飲み物や酸っぱい飲み物を飲む
- トーストやポテトチップスなどの硬い食べ物を食べる
- ラウリル硫酸ナトリウムを含む歯磨き粉を使用する
口内炎は治療を受けなくても、通常2週間以内に治癒します。2週間以上持続する場合には、他の病気が関係している可能性もあるため、医療機関を受診するようにしましょう。
口内炎に関連するその他の質問
口内炎がある場合、主にどのような病気が考えられますか?
ヘルペスなどのウイルス感染や、カンジダなどの真菌感染、クローン病などの自己免疫性疾患など様々な病気が考えられます。
原因不明である再発性アフタ性口内炎以外では、ウイルスや真菌などの感染、クローン病などの自己免疫疾患など様々な病気が考えられます。
なお、以下のような場合には、早めに医療機関を受診することをお勧めします。
高熱と全身の皮疹を伴う場合
口内炎に加えて高熱と全身の皮疹を伴うような場合には、スティーブンス・ジョンソン症候群という危険な病気の可能性があります。すぐに救急外来を受診しましょう。
痛みがひどく食事がとれない場合
入院が必要になる可能性がありますので、耳鼻咽喉科か歯科口腔外科の受診を検討しましょう。
2週間以上経っても治らない場合
がんなどの病気が隠れている可能性がありますので、耳鼻咽喉科または歯科口腔外科を受診しましょう。
どのような人が口内炎ができやすいですか?
疲れやストレスがある人や、歯並びや舌の噛み癖で舌に刺激が多い人ができやすいです。
口内炎は下記のような人ができやすいです。
口内炎ができやすい人の特徴
- 疲れ
- ストレス
- 月経前後
- 月経中
- 食事中に噛んでできる傷がある
- 歯並びが悪いことでできる傷がある
- 食べ物や歯磨き粉の成分によるアレルギーがある
- 口の乾燥や不衛生などの口腔トラブル
- 炭酸水をよく飲んだり刺激のある物をよく食べる食事習慣がある
口内炎と舌がんの違いは何ですか?
口内炎は痛みを伴いますが、舌がんは症状が進行しない限り痛みはありません。また、口内炎は自然に小さくなりますが、舌がんが小さくなることはありません。
口内炎は痛みがありますが、舌がんの初期は痛みを伴いません。また、口内炎であれば通常1〜2週間で自然に治ります。
そのため、2週間以上改善しない口内炎や、ステロイドの塗り薬でも改善しない口内炎はがんの可能性もあるので受診するようにしましょう。
口内炎にチョコラBBは効きますか?
チョコラBBは、口内炎の治療に有効と考えられます。
チョコラBBには、不足することで口内炎が発症するビタミンB1、B2、B6が含まれており、口内炎治療に有効と考えられます。
2週間以上症状が続く場合、痛みがひどい場合、また発熱などの他の症状がある場合は無理をせず、病院を受診しましょう。
受診の目安についてはコチラでも解説しています。
口内炎に効くビタミンは何ですか?
ビタミンB2やビタミンB6、ビタミンCが有効です。
口内炎の20%がビタミン不足が原因とされています。ビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンCの不足で口内炎が起こります。
不足している場合にはビタミンを補うことで、治療期間短縮や再発予防などの効果を期待します。ビタミンB群は口腔内の粘膜の健康の維持に必要で、ビタミンCは免疫系の働きを強くすると言われています。
口内炎に良い食べ物は何ですか?
レバーや海藻、まぐろなどの魚介類、野菜や果物が口内炎に良いと考えられます。
ビタミンが不足することによって起こった口内炎にはビタミンの補充が有効です。
レバーや海藻はビタミンB2を、まぐろなどの魚介類はビタミンB6を多く含みます。
また、野菜や果物はビタミンCを多く含んでいます。
他にはナッツや適度な水分摂取も口内炎が新しくできるのを防ぐ効果が見込まれます。
口内炎について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「口内炎」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 口のなかに盛り上がったできものがありますか?
- 口の中にただれやえぐれがありますか?
- 口の中が痛みますか?
- 口の中が焼けるように痛みますか?
- 口臭がひどいと感じていますか?
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この記事の監修医師
平松 由布季 先生
東日本橋内科クリニック 内科
2015年愛媛大学医学部卒。 松山赤十字病院で初期研修後、東京ベイ・浦安市川医療センターで内科後期研修を修了。 引き続き同センター総合内科で、フェローシップ研修を行い、2024年1月まで医員、外来医長として勤務。 病棟専門の総合医であるホスピタリストとして、特に若手医師の教育、臨床倫理(アドバンス・ケア・プランニングや意思決定支援など)に注力してきた。 2022年6月からは日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師支援部門 病院総合医チーム副代表に就任。"病院総合医の価値を社会に発信し、これを志す若手の道標になる"をMISSION&VISONに掲げ、学術大会等での企画運営、商業誌執筆、若手医師のキャリア支援などを行なってきた。 2024年2月から東日本橋内科クリニックで勤務。
- 更新日
- 2026/06/15
- 公開日
- 2020/09/03