末期腎不全では、どのような亡くなりかたが多いですか?
感染症、心不全、悪性腫瘍などが原因で亡くなる方が多くいます。
本邦における慢性透析患者さんにおける主要な死因は、2023年の報告によると、2022年から感染症が22.7%と最多で、心不全(20.4%)、 悪性腫瘍(7.6%)が続いています。
感染症死では敗血症が69.5%を占め、カテーテル関連感染や誤嚥性肺炎が主要因となっています。透析患者さんは免疫が低下している方が多いため、感染症には注意が必要です。定期的なワクチン接種を含めた感染対策を心がけることが望ましいです。
また、1回の透析で可能な水分と溶質の除去には限りがあります。日頃の塩分や水分の摂取量、カリウムの摂取量には注意することが必要です。
突然死も、体重が最も増えやすい中2日空いた間隔後に発生しやすいことが特徴で、透析開始初期の電解質変動(低カリウム血症や低カルシウム血症)が、致死性不整脈を誘発する機序が指摘されています。
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
Nobuhiko Joki et al. Sudden Death, A Common Cause of Death in Japanese Hemodialysis Patients. J Atheroscler Thromb. 2020, 27, 303-305.
日本透析医学会 .“わが国の慢性透析療法の現況 第2章 2023年慢性透析患者の動態”..https://docs.jsdt.or.jp/overview/file/2023/pdf/02.pdf,(参照 2025-06-17).
Minako Wakasugi et al. High mortality rate of infectious diseases in dialysis patients: a comparison with the general population in Japan. Ther Apher Dial. 2012, 16, 226-31.
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