糖尿病性腎臓病(DKD)の診断基準を教えてください。
糖尿病患者で、3ヶ月以上持続するアルブミン尿またはeGFR低下があり、他の腎疾患が除外された場合に診断されます。
糖尿病性腎臓病(DKD)の診断は、主に以下の3つの要素に基づいて総合的に判断されます。
- 糖尿病の既往があること
- 腎障害が3か月以上持続していること
- 他の腎臓病が除外されていること
まず、糖尿病の診断が確定していることが大前提です。
次に、腎障害の存在を客観的な指標で確認します。腎障害のサインは主に2つあり、どちらか一方、または両方が3ヶ月以上続くことが診断の基準となります。
一つは「アルブミン尿」で、これは尿の中にアルブミンというたんぱく質が漏れ出ている状態を指し、腎臓のフィルター機能が傷ついているサインです。尿検査で尿アルブミン/クレアチニン比(UACR)を測定し、30mg/gCr以上の場合にアルブミン尿ありと判断します。
もう一つは「eGFR(推算糸球体濾過量)」の低下です。これは血液検査の値から計算される腎臓の働き(ろ過能力)を示す指標であり、60 mL/min/1.73m²未満の場合に腎機能の低下と判断します。
最後に、これらの腎障害の原因が糖尿病以外が原因でないことを確認します。尿検査での血尿の有無や、超音波検査による腎臓の形の確認などを行い、他の腎臓病の可能性が低い場合にDKDと診断されます。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
(参考文献)
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