糖尿病性腎臓病(DKD)は治りますか?
完全には治りませんが、進行を止めたり、遅らせたりすることは可能です。適切な治療と生活習慣の改善が重要です
糖尿病性腎臓病(DKD)は、現時点では完全に元の状態に戻る(治る)病気ではありません。しかし、早期に発見し、適切な治療と生活習慣の改善を行うことで、病気の進行を止めたり、大幅に遅らせたりすることは十分に可能です。
特に、ごく初期の段階である「微量アルブミン尿期(尿にごく微量のたんぱく質が漏れ始めた段階)」であれば、血糖・血圧・脂質を厳格に管理することで、腎機能の悪化を防ぎ、正常に近い状態を保つことが期待できます。
治療には、腎臓を保護する効果のある薬が使われます。「SGLT2阻害薬」は、尿中に糖を排出させて血糖を下げると同時に腎臓を守る働きがあり、RAS阻害薬などは血圧を下げ、尿中のたんぱく質を減らす効果があります。これらの薬は、腎機能の悪化を抑える効果が高いことが多くの研究で示されています。
病気が進行してしまった場合でも、透析や腎移植といった治療法によって生命を維持し、社会生活を送ることが可能です。したがって、DKDは「治らない病気」と悲観するのではなく、「うまく付き合っていく病気」と捉え、早期から積極的に治療に取り組むことが非常に重要です。
福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
糖尿病性腎臓病
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです