脊椎関節炎ではどのような症状がありますか?
腰や背中の長引く痛みやこわばり、手足の関節や腱の付け根の腫れや痛みなどがあります。
脊椎関節炎の主な症状は腰や背中、手足の関節です。一方で、目や腸などの全身の症状が病気に関係していることもあります。これらの症状はよくなったり悪くなったりを繰り返しながら、徐々に長引くようになるのが特徴的な病気です。
体軸関節(体の中心の関節)の主な症状
長引く腰や背中の痛み、こわばりが起こります。これは「炎症性腰背部痛」と呼ばれ、次のような特徴があります。
- 安静にしている時(夜間や朝方など)にむしろ痛みが強くなります。
- 身体を動かしたり、運動したりすると痛みが和らぎます。
- 痛みが3ヶ月以上の長期間続きます。
末梢関節・付着部の症状
- 股関節や肩、ひざの痛みや腫れ:これらの関節に炎症がみられることがあります。
- 付着部炎(腱の付け根の炎症):靭帯や腱が骨に付着する場所(付着部)に炎症が起こるのが特徴的です。 特にかかと(アキレス腱の付け根や足の裏)に痛みや腫れが出ることがあります。
- 指趾炎(手の指や足の指の炎症):指全体がソーセージのように腫れて見えることがあります。
関節以外の症状(関節外症状)
- 目の症状:ぶどう膜炎(目の炎症の一種)がよく見られ、目の痛みや充血、まぶしさなどが起こります。
- 皮膚の症状:乾癬(皮膚が赤くカサカサになる病気)を伴うことがあります。
- 腸の症状:炎症性腸疾患(腹痛、下痢、血便などを起こす)を伴うことがあります。
このように、この病気の症状は多彩であり、専門家ではないと診断が難しいことがあります。症状から病気が疑わしい場合には、病院で一度相談してみましょう。
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(参考文献)
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山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
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