脊椎関節炎で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

消炎鎮痛剤や抗リウマチ薬を用いても効果が十分ではない場合には、生物学的製剤という免疫反応を利用した薬の効果が期待されています。
しかし、診断や治療が遅れたため長期間の炎症によって背骨に大きな変形が生じてしまったり、股関節や膝などの関節が破壊されて動きが悪くなってしまったりした場合には、薬を使用してもこの変形や破壊はもとには戻りません。日常生活に大きく支障がある場合には手術による治療が検討される場合があります。

背骨の治療には金属を埋め込んで背骨の角度を矯正する脊椎固定術が、関節の治療には人工関節置換術が行われることがあります。どちらも比較的規模の大きい手術であるため、得られるメリットやデメリットの可能性を考慮して慎重に選択する必要があります。
特に脊椎関節炎の患者さんは骨粗鬆症も伴いやすいため、骨への金属の固定が不十分になりやすい場合があります。