小児アトピー性皮膚炎と乳児湿疹の違いはなんですか?写真で見分けられますか?

乳児湿疹は一過性、アトピーは慢性・再発性であり、写真だけでの判別は困難です。

解説

アトピー性皮膚炎は慢性で再発を繰り返すのに対し、乳児湿疹は一過性で自然に改善することが多い点が違います。写真だけでの正確な見分けは難しく、医師の診断が必要です。

乳児湿疹は、生後数週間から数ヶ月の赤ちゃんに見られる比較的軽い皮膚炎で、主に皮脂の過剰分泌や環境刺激が原因です。湿疹は顔や頭皮、体に一時的に現れ、自然に治ることが多いです。かゆみはあまり強くなく、治療は主に保湿が中心となります。

一方、アトピー性皮膚炎は、乳児湿疹と似た発症時期でも、かゆみが強く慢性化し、繰り返し再発する特徴があります。湿疹は左右対称に出ることが多く、年齢によって出やすい部位や特徴が異なります。乳児期では、頬や額、頭皮や耳のまわりによく見られ、次第に首や体、四肢に広がることもあります。幼児期~学童期になると、湿疹は乾燥しやすくなり、肘や膝の内側、首、手首、足首など関節の内側に多く出現します。口や目の周囲に現れることもあります。

乾燥や掻き壊しによる皮膚の厚み(苔癬化)や、色素沈着がみられることもあります。家族歴にアレルギー疾患がある場合は、アトピー性皮膚炎の可能性が高まります。

小児アトピー性皮膚炎と乳児湿疹は症状が似ており、写真では両者の湿疹の違いを判別するのは難しく、専門医でも診断には患者さんの症状や経過、家族歴などの情報が必要です。誤診を防ぐため、湿疹が長引く場合や強いかゆみがある場合は、皮膚科や小児科で診察を受けることをおすすめします。

公開日

最終更新日

宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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