小児アトピー性皮膚炎は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
主にステロイドとタクロリムス軟膏を使用します。正しい使い方で副作用は最小限に抑えられます。
小児アトピー性皮膚炎の治療には、主にステロイド外用薬とタクロリムス軟膏が使われます。正しく使えば安全性は高いですが、使用方法を誤ると副作用が出ることもあります。
アトピー性皮膚炎の治療薬は、かゆみや炎症を抑えて皮膚の状態を整えることを目的としています。小児では以下の薬剤がよく使われます。
① ステロイド外用薬
- 年齢や部位、重症度に応じてランク(強さ)を選択
- 副作用:皮膚が薄くなる、毛細血管が浮き出る、ステロイドざ瘡など
② 免疫抑制外用薬(タクロリムス軟膏、 デルゴシチニブ軟膏、ジファミラスト軟膏など)
- 顔や首など皮膚が薄い部位にもステロイドの代替として使用しやすい。2歳以上に適応あり
- 副作用:塗布時の刺激感(灼熱感、かゆみ)、皮膚感染症など
上記治療に反応しない難治例では、免疫抑制薬の内服や生物学的製剤の皮下注射、光線療法などが検討されることもあります。
皮膚の保湿・保護を目的としたヘパリン類似物質やワセリンは、湿疹がない部位にも毎日使用します。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬を併用することもあります。掻きむしりにより二次的な細菌感染が起こった場合には、抗菌薬を内服または外用します。これらは炎症を治す薬ではないため、あくまで補助的な役割です。
症状軽快後も保湿や薬を続ける「プロアクティブ療法」が再発予防に重要です。治療は年齢、重症度、部位、以前の治療への反応などにより異なりますが、副作用を最小限に抑え症状をコントロールをするために、医師の指示に従うことが重要です。
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
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