新生児の小児アトピー性皮膚炎について、原因や対策を教えてください。

新生児のアトピーは皮膚バリアの未熟と遺伝体質が原因で、保湿と刺激回避が基本対策です。

解説

新生児のアトピー性皮膚炎は、皮膚バリアの未熟性と遺伝的アレルギー体質が主な原因と考えられます。保湿ケアと刺激を避ける生活環境の整備が対策の基本です。

多くの疫学研究では、新生児を含む乳児期全体をひとつの枠で扱っているため、新生児期に限定したアトピー性皮膚炎の発症頻度や特徴については、はっきりとしたデータがありません。

小児のアトピー性皮膚炎は、アトピー体質や皮膚バリア異常に加え、ダニ、ホコリ、汗、摩擦などの環境因子が発症や悪化に関与します。両親や兄弟にアトピーや喘息、アレルギー性鼻炎があると、発症リスクが高くなります。

新生児期からの保湿によるアトピー予防については、研究により結論が異なり、確実な予防効果はまだ証明されていません。しかし、新生児の皮膚は乾燥しやすくトラブルを起こしやすいため、保湿は皮膚の健康維持に有効です。ワセリンやヘパリン類似物質など、副作用の少ない保湿剤を用い、入浴後や乾燥が気になるときにこまめにケアすることが推奨されます。

また、皮膚への刺激を減らすため、ぬるめのお湯での短時間入浴、低刺激の石鹸の使用、綿素材の衣類の着用、部屋の掃除や寝具の清潔保持、汗や摩擦を避ける工夫も重要です。特に、アレルギーの家族歴や乾燥傾向のある子どもには、こうした生活環境の整備がより大切になります。

新生児期から適切なスキンケアを心がけることで、赤ちゃんの皮膚状態を良好に保つことができます。湿疹が長引いたり強いかゆみがある場合は、早めに小児科や皮膚科を受診しましょう。

公開日

最終更新日

宮城県立こども病院 小児科

谷河 翠 監修

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