非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の場合、主にどのような治療をしますか?
健康な人の血漿を補充する血漿療法や、補体の過剰な活性化を阻害する薬物療法があります。
aHUSの治療は、寛解導入療法(病気が悪化した状態を鎮静化する治療)と、維持療法(病気の再発を抑え、安定した状態を維持する治療)に分けられます。
寛解挿入療法は、血漿療法(血漿交換や血漿輸注)と、薬物治療(抗補体薬など)になります。また、腎臓の機能が低下している場合は透析を行う場合もあります。
高度の腎不全では腎移植も検討されますが、腎移植がきっかけとなり再発する場合もあるため注意が必要となります。
血漿交換
補体を活性化させている異常なタンパクを除去し、正常な補体関連タンパクを補充します。一度、体から血液の一部を抜き出し、体外循環で交換する必要があります。
血漿輸注
新生児や小児で血漿交換が困難な場合に行われます。正常な補体関連タンパクを補充します。
薬物療法
補体の成分であるC5を阻害する抗体薬です。抗補体薬や抗C5抗体薬とも呼ばれます。2013年に本邦で承認された薬剤で、補体の過剰な活性化を阻害する働きをもちます。免疫抑制薬・ステロイドが使用される場合もあります。
維持療法では抗C5抗体薬を定期的に投与します。薬剤の中止あるいは継続については、遺伝学的検査の結果や患者さんごとの臨床経過をもとに検討します。
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最終更新日:
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
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非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)
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