腎盂癌で転移しやすい臓器はありますか?
脊椎、リンパ節、肺、肝臓、骨などに転移することがあります。
腎盂癌は以下の部位に転移する可能性があります。
リンパ節
がんが周囲に広がる際に、リンパ管などを通って、近くのリンパ節に転移しやすいです。
肺
遠隔転移の代表的な部位のひとつで、無症状のことが多いですが、咳や血痰などの症状が出る場合もあります。
骨
遠隔転移の代表的な部位のひとつで、夜も寝られないほどの痛みが起こることがあります。また、骨に転移したがんが大きくなると病的な骨折や周囲の神経を圧迫することもあります。
肝臓
遠隔転移の代表的な部位のひとつですが、がんの進行がかなり進んでから転移することが多いです。無症状のことが多いですが、倦怠感などの症状につながることもあります。 厳密には、転移ではありませんが、腎盂癌があると、尿の流れに従って、尿管や膀胱にがん細胞が流れ着くことも多く、そこでがんが大きくなることもあります。
また、腎盂癌を手術しても約22~47%の方は膀胱内にがんが現れることがあり、これを「膀胱内再発」といいます。尿の通り道(尿路)の表面には尿路上皮細胞という特殊な細胞の層(尿路上皮)が広がっているため、一度腎盂癌が発生してしまった場合は、尿路上皮のさまざまな部位からがんが生じる可能性があります。
進行度によっては、腎盂癌とともに膀胱癌が見つかる場合や、治療後に反対側の腎盂癌や尿管癌が現れることもあります。
公開日:
最終更新日:
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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「腎盂癌」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?
喫煙、化学発がん物質への曝露、遺伝などさまざまな要因があります。
腎盂癌が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
泌尿器科を受診しましょう。
腎盂癌のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
腎盂癌の各ステージまたは再発がんでは、それぞれどのような治療法がありますか?
解説をご覧ください。
腎盂癌のステージ別(または転移の有無別)での余命は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?
個人差があるため一概には言えません。
腎盂癌の末期症状にはどのようなものがありますか?
個人差があり、解説のようなさまざまな症状が考えられます。
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