「腎盂癌」とはどのような病気ですか?
腎盂癌は、腎盂というところにできたがんのことで、尿路上皮癌の一種です。腎がんではありません。
腎盂は、腎臓と尿管をつなぐ部分で、腎臓でできた尿を集めて尿管に送る漏斗型の構造をしています。尿に触れる面は尿路上皮細胞という特殊な細胞による粘膜で覆われています。
腎盂癌のほとんどは尿路上皮由来のため、尿路上皮癌の一種として治療されます。腎がん(腎細癌)とは異なります。
患者さんの数が少ないため、比較的まれながんですが、症状が少なく、腎盂の壁が尿管と同様に薄いため、すぐに血管が豊富な筋層に浸潤して進行してしまい、発見時にはすでに進行していることが少なくありません。
高齢になってから発症することが多いですが、原因のほとんどはタバコです。吸っている方は今すぐやめていただくことを推奨します。
治療法は、がんの進行度によって異なりますが、がんのできた方の腎臓と尿管、膀胱の一部を手術で取り除く方法が中心で、手術できない場合に、化学療法などの抗がん剤やがん免疫療法、放射線療法を組み合わせる方法があります。
初期の場合は完治することがありますが、進行した場合は個人差があります。
また、一度発症した場合は、膀胱癌や反対側の腎盂癌、尿管癌の発症リスク、再発リスクがあります。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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