腎盂癌は完治しますか?
早期の腎盂癌の場合は完治する可能性がありますが、再発のリスクはあります。
腎盂癌を含む尿路上皮癌は5年以内に再発することが多く、5〜10年以上再発が認められなければ完治と判断されるのが一般的です。
再発リスクは、腫瘍の進行度(粘膜を超えて浸潤している、リンパ節に転移しているなど)、顕微鏡的なそれぞれのがんの悪性度(グレード)、手術の際の切除断端の状況、喫煙の有無などによって大きく左右されます。
複数の再発リスク因子を持つ患者さんでは再発率が高く、特に術後1年以内に再発される方が7割程度と集中していることが報告されています。
また、膀胱への再発はおよそ2〜4割程度の患者さんにみられ、術後早期から定期的な膀胱鏡検査や画像診断が欠かせません。
一方、早めに発見され、完全切除が可能であれば、適切なフォローアップと禁煙など生活習慣の改善を続けることで、腎盂癌が完治するケースも期待できます。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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