腎盂癌は尿細胞診でわかりますか?
通常の尿細胞診だけではわからないことが多く、画像検査と特殊な尿細胞診で診断できることが多いです。
腎盂癌を含む尿路上皮癌は、異常に増殖したがん細胞が尿中に散らばりやすいという特徴があります。したがって、通常の尿細胞診検査だけでも、異常な細胞が見つかることがあります。
しかし、この検査では左右の腎盂や尿管、膀胱など、どの部位から発生したがんなのかを特定できません。そこで行われるのが「選択的尿細胞診検査」です。
選択的尿細胞診検査は、血尿やCT検査で腎盂や尿管に異常が疑われたときに、通常の尿検査に加えて実施されることがあります。
具体的には、膀胱鏡(膀胱の内視鏡)とレントゲン撮影を組み合わせて、腎盂や尿管内の尿を直接採取し、その尿を尿細胞診に回すという方法です。
多くの場合、この選択的尿細胞診は逆行性腎盂尿管造影検査(RP検査)と同時に行われ、左右どちらもやる場合は30分以上かかることも多いです。
方法としては、まず、尿道から膀胱へ膀胱鏡を入れ、次に尿管に細長いストロー状のカテーテルを通します。そこから造影剤を注入して腎盂や尿管の形を調べるのと同時に、腎盂や尿管内の尿を採取し、尿細胞診を行うのです。
このように、特定の部位で採取した尿から異常な細胞が見つかれば、その部位のがんを疑うことができ、診断に役立ちます。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
腎盂癌
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
疾患について分かりやすくまとまっています
1
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
2
一問一答なので 読むのが簡単
3
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
初めての方へ
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ