尿管腫瘍がある場合、良性と悪性(尿管癌)の確率はどれくらいですか?
基本的に尿管腫瘍は悪性と考えられていますが、まれに線維上皮性ポリープなど良性のこともあります。
尿管内に腫瘍がある場合、基本的には悪性腫瘍のことが約95%以上と多く、良性腫瘍は尿管腫瘍の2~6%と、まれでやや男性に多いという報告もあります。
良性腫瘍には線維上皮性ポリープをはじめ、多くのサブタイプがあり、炎症や尿管結石の治療後などで尿管の粘膜に良性腫瘍にみえるような変化がでることもあるので、上記確率は、MRI検査などの画像検査や内視鏡検査のカメラの向上により、若干変化する可能性はあります。
良性の尿管腫瘍自体は痛みなどの症状をあまり起こさないと考えられますが、尿管を詰まらせてしまった場合などは、側腹部痛や腹痛、腰痛、血尿、吐き気などを引き起こす可能性はあります。
良性と悪性の違いは、病理検査で診断できますので、必要時は、複数回の尿検査で悪性の細胞が出ていないかどうか判断することや、実際に内視鏡で、ポリープを一部切除して検査(生検)することもあります。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
日本泌尿器科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会・日本臨床腫瘍学会. 腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約 第2版. 医学図書出版. 2021
吉田栄宏ほか. 尿管鏡下に切除した尿管ポリープの 2例. 泌尿紀要. 2005, 51, 809-812.
Petr Klézl ほか. Benign fibroepithelial polyp of the ureter. Cent European J Urol. 2013, 666, 168-171.
Jiajia Qiaoほか. Application of warning biopsies in percutaneous nephrolithotomy. Transl Androl Urol. 2024, 13, 1455-1462.
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