高齢者の尿管癌の場合、どのような治療を行いますか?
手術に耐えられる場合は、抗がん剤と手術を行いますが、困難な場合は放射線治療を行うこともあります。
高齢の患者さんに対する特別な治療はなく、基本的な治療法はがんのステージや体の状態などにより判断されますが、高齢の患者さんは、他の病気もお持ちのことが多く、移動手段が限られていることなどもあるため、手術後に予想される寿命や経済的な状況、通院や食事の調整が可能かなどさまざまなことを患者さんを含め、家族全体で納得した上で治療を受けることが重要です。
尿管癌の治療の基本は、手術でがんがある側の腎臓と尿管をすべて摘出することです。
現在は、がんの状態やもともとの腎機能により、手術の前後に抗がん剤を使うなどで、治療効果が改善しつつあります。
ただし、手術は比較的大きなものであり、片方の腎臓も同時に摘出するため、長期的には腎機能が約4割程度下がります。そのため、高齢の方の場合、全身状態が悪く手術が行えない場合もありますし、糖尿病や高血圧などでもともとの腎機能が下がると、その後しばらくして透析を検討することもあります。
がんが進行して切除が難しい場合や遠隔転移があるなどの手術ができないケースや、予想される寿命や術後の生活(透析が必要かなど)を全体的に考えて、いくつかの副作用はありますが、抗がん剤や放射線治療が選択されることがあります。
ステージごとの基本的な治療法は「尿管癌の各ステージまたは再発がんでは、それぞれどのような治療法がありますか?」をご参照ください。
公開日:
最終更新日:
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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「尿管癌」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?
喫煙が主な原因です。特定の化学物質に触れつづけることや遺伝なども原因に挙げられます。
尿管癌が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
まずは泌尿器科を受診しましょう。
尿管癌のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
尿管癌の各ステージまたは再発がんでは、それぞれどのような治療法がありますか?
各ステージや年齢、体力に合わせて、手術や化学療法、がん免疫療法、放射線療法などを行います。
尿管癌のステージ別(または転移の有無別)での余命や生存率は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?
余命は年齢や持病によっても異なりますが、ステージが進行するほど、余命は短くなります。
尿管癌の末期症状にはどのようなものがありますか?
血尿や痛み、倦怠感、食欲の低下などがあります。転移した場所によっては異なる症状がでることもあります。
尿管癌の初期症状にはどのようなものがありますか?
無症状のこともありますが、血尿や脇腹の痛みなどが出ることもあります。
尿管癌はどこに転移しますか?
リンパ節や、膀胱や肺、骨、肝臓などの臓器に転移することがあります。
尿管癌のステージごとの症状を教えてください。
初期では自覚症状がないことが多いですが、ステージ等によっては血尿や痛みなどが起こることがあります。
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