尿管癌になりやすい人の特徴や原因は?ステージ別の余命や生存率は?
尿管癌について、特に知りたいことは何ですか?
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尿管癌の予後はどうなりますか?
尿管癌の予後はどうなりますか?
予後はがんのステージや診断された時の年齢、全身状態、がんに対する治療法などによって異なります。
尿管癌は高齢の方のほうができやすく、がんのステージが上がるにつれて、生存率が下がります。しかし、治療法が増えており、治療成績は年々改善が報告されています。
腎盂尿管がんの2015年の5年生存率は、Ⅰ期で69.0%、Ⅱ期で56.8%、Ⅲ期で47.0%、Ⅳ期で11.0%です。詳しい生存率の解説は「尿管癌のステージ別(または転移の有無別)での余命や生存率は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?」をご参照ください。
尿管癌は特に喫煙などの生活習慣が主であり、一度尿管癌が見つかった場合は、尿に触れる細胞すべてに発症リスクがあるため再発率が高く、膀胱での再発や反対側に発症することもあります。治療後は5~10年程度の定期的な検査が必要です。
また、腎温存手術を行った場合は特に再発しやすいので、残った腎盂や尿管の局所再発に注意が必要となります。
手術により片側の腎臓を摘出して腎臓がひとつになった場合であっても、もう片方の腎臓が正常に働いていれば、通常は生活に支障をきたすことはありません。
ただし、高齢の場合や、糖尿病や高血圧などがある場合は腎機能がすでに低下していることもあるため、治療後の腎機能の程度によっては透析などを検討することもあります。
そのため、腎機能低下がある場合は、腎臓内科の医師と泌尿器科の医師で継続的に診察が必要なことがあります。
(参考文献)
尿管癌のステージ別(または転移の有無別)での余命や生存率は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?
尿管癌のステージ別(または転移の有無別)での余命や生存率は、適切に治療した場合、それぞれどのくらいですか?
余命は年齢や持病によっても異なりますが、ステージが進行するほど、余命は短くなります。
尿管癌は高齢の方のほうができやすく、診断時にすでに色々な持病をお持ちのこともあり、余命には個人差があります。
尿管癌は比較的まれながんでデータが少ないですが、年齢なども考慮した上で治療開始から5年後も生存している確率(5年生存率)を検討すると、がんの進行度が再発や余命に影響することが報告されており、2015年に診断された方のデータを参考にしているデータではがんの進行度によって以下のような変化があります。
ステージ 0期〜I期
がんがステージ0期(0a期や0is期)という粘膜だけにとどまっている場合と、ステージⅠ期という粘膜下層のみにとどまっている場合を合算した5年生存率は約79%という報告があります。
ステージ II期
がんが粘膜下層より深い筋層まで到達しているステージⅡ期の場合の5年生存率は、約65%という報告があります。
ステージIII期
がんが筋層を超えて周囲の組織まで大きくなっているステージⅢ期の場合の5年生存率は、約54%という報告があります。
ステージⅣ期
がんが転移しているまたは、腎臓や周囲の臓器まで到達しているステージⅣ期の場合の5年生存率は、約12%という報告があります。
尿管癌は比較的まれながんのため、腎臓で作られた尿が集まる場所である腎盂にできたがん(腎盂癌)と一緒に腎盂尿管癌として捉えられた研究が多く、上記の数値は腎盂尿管癌としての値です。
治療方法は日進月歩で改善しており、一部の施設の観察研究では、70歳あたりで腎盂尿管癌が見つかった場合の5年生存率が上記よりも高いという結果も報告されています。
臨床的にはステージ0期やⅠ期の間にも違いはあり、具体的な余命は個人差がありますので、さらに気になる場合は、担当医と相談しましょう。
(参考文献)
「尿管癌」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?
「尿管癌」の原因やなりやすい人の特徴には、何がありますか?
喫煙が主な原因です。特定の化学物質に触れつづけることや遺伝なども原因に挙げられます。
尿管癌は、腎臓から膀胱までの尿の通り道である「尿管」にできるがんのことで、腎盂癌や膀胱癌と若干似ているがんです。
地域差はありますが、尿管癌の発症率は人口10万人にあたり男性で1.8人、女性で0.7人とややまれで、主な原因としては、喫煙や特定の化学物質への曝露(触れつづけること)などが挙げられます。
そのため、特に高齢で喫煙歴のある男性ほどなりやすいとされています。
以下の原因を避けることで、発症リスクを減らせる可能があります。
喫煙
喫煙は尿中の発がん物質を増やすため、膀胱癌と同様に尿管癌の主な原因とされており、喫煙本数が多いほど、また喫煙期間が長いほどがんができやすくなります。逆に言えば、禁煙することによってリスクを減らすことができます。
職業による化学物質の曝露
現在は規制が厳しくなりましたが、染料に使われていたベンジジンなど、化学物質や薬品の中には尿管癌を起こすものがあります。
その他
遺伝
ご家族に腎盂癌や、尿管癌、膀胱癌などの尿に接する臓器のがん(尿路上皮癌)になったことのある方がいる場合は、尿管癌になりやすくなります。
アリストロキア酸
台湾や中国で使用される生薬の一種で、日本では承認されておらず、特に問題になっていませんが、発がんに関与することが報告されています。
ヒ素
ヒ素などの有害物質が飲料水に混入していた場合、尿管癌の発症リスクが高まります。
(参考文献)
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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