「急性冠症候群」とはどのような病気ですか?

心臓に血液を供給する冠動脈という血管が狭窄・閉塞し、心臓の筋肉に酸素や栄養が供給されなくなる病気です。

解説

心臓の筋肉に栄養や酸素を送るために、心臓表面には太い血管が走行しており、この血管を冠動脈と呼びます。
「急性冠症候群」は、冠動脈が狭窄・閉塞することで心筋に血液が供給されなくなり、心臓の組織が血流障害によって壊れてしまう病気です。
この病気は、冠動脈の壁に蓄積したプラーク(コレステロールが蓄積して隆起したもの)が破れ、破れた場所に血小板が集まり血栓が形成されることによって、急速に狭窄・閉塞を生じることで引き起こされます。

急性冠症候群のうち「急性心筋梗塞」は、冠動脈内の血流が無くなり、心筋に酸素や栄養が十分に届かなくなることで、心筋の細胞が壊れてしまった(壊死)状態です。
突然の締め付けられるような胸の強い痛みや圧迫感が代表的な症状で、強い症状が持続し、命に関わることもあります。

また、心筋梗塞にはなっていないものの、プラークにより血管が狭くなっており、血流が不安定で閉塞する危険のある状態を不安定狭心症と呼びます。
一時的に痛みが軽減することもありますが、血流が非常に不安定であり、心筋梗塞に移行し重症化する危険性が高い状態です。

公開日

最終更新日

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二 監修

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急性冠症候群

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関連するQ&A

急性冠症候群の原因は何がありますか?

動脈硬化によってできるプラークというコレステロールの堆積物が破綻し、冠動脈内に血栓ができることが原因です。

急性冠症候群ではどのような症状がありますか?

胸に締め付けられるような痛みや圧迫感が生じます。胸以外の位置に症状が出ることもあります。

急性冠症候群には初期症状はありますか?

初期症状として、坂道や階段などの労作時に生じる胸の痛みや不快感が先行することがあります。

急性冠症候群の場合、主にどのような治療をしますか?

基本的には、できる限り早急に心臓の血流を再開させるために、カテーテル治療などの手術を行います。

急性冠症候群が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?

急性冠症候群が疑われる場合には、急いで循環器科を受診、または救急要請を検討しましょう。

急性冠症候群のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

急性冠症候群は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

基本的にはカテーテル治療などで血流再開を行い、状態を安定させるために血管拡張剤や抗血小板剤などの薬剤を使用します。

急性冠症候群の場合、日常生活で気を付けることはありますか?

禁煙や適度な運動、適切な食生活、適正体重の維持、生活習慣病の管理がとても重要です。

不整脈による突然死が起こるときに前兆はありますか?

突然死に繋がる不整脈の症状として、動悸、息切れ、失神、めまいなどがあります。

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