心電図のST上昇とはなんですか?

ST上昇とは心筋梗塞で認められる、重度の血流障害を反映した心電図所見です。

解説

心電図は、心臓の筋肉内の電位を体表の電極で検知し、波形をつくっています。
STは心電図の波形のうち、S波の終わりからT波の始まりまでの部分を示します。
ST上昇とは、心電図のSTという部分が基準となる線よりも上昇している状態です。

心筋梗塞などで見られることが多く、重度の血流障害を起こした部位の電位が異常をきたし、心筋が壊死した部位に対応する誘導の心電図波形でST上昇を引き起こします。
心筋梗塞以外に、心臓表面の膜に炎症を生じる心膜炎などでも見られることがあります。
血流障害がなくても、若年者や痩せている方などでは、病的ではない、良性のST上昇を生じることもあります。

ただし、そのST上昇が良性かどうかを判断するには、ST上昇の具合やその他の特徴も考慮する必要があります。もしも健康診断で受診を勧められた場合には、一度循環器内科で診てもらうようにしましょう。
心電図のST上昇のイラスト

公開日

最終更新日

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二 監修

おすすめのQ&A
関連する病気と症状

(参考文献)

この記事をシェアする

治療が必要な患者様へのお願い

急性冠症候群

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

関連するQ&A

「急性冠症候群」とはどのような病気ですか?

心臓に血液を供給する冠動脈という血管が狭窄・閉塞し、心臓の筋肉に酸素や栄養が供給されなくなる病気です。

急性冠症候群の原因は何がありますか?

動脈硬化によってできるプラークというコレステロールの堆積物が破綻し、冠動脈内に血栓ができることが原因です。

急性冠症候群ではどのような症状がありますか?

胸に締め付けられるような痛みや圧迫感が生じます。胸以外の位置に症状が出ることもあります。

急性冠症候群には初期症状はありますか?

初期症状として、坂道や階段などの労作時に生じる胸の痛みや不快感が先行することがあります。

急性冠症候群の場合、主にどのような治療をしますか?

基本的には、できる限り早急に心臓の血流を再開させるために、カテーテル治療などの手術を行います。

急性冠症候群が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?

急性冠症候群が疑われる場合には、急いで循環器科を受診、または救急要請を検討しましょう。

急性冠症候群のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

急性冠症候群は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?

基本的にはカテーテル治療などで血流再開を行い、状態を安定させるために血管拡張剤や抗血小板剤などの薬剤を使用します。

急性冠症候群の場合、日常生活で気を付けることはありますか?

禁煙や適度な運動、適切な食生活、適正体重の維持、生活習慣病の管理がとても重要です。

不整脈による突然死が起こるときに前兆はありますか?

突然死に繋がる不整脈の症状として、動悸、息切れ、失神、めまいなどがあります。

関連する病気と症状
気になる症状はユビーアプリで簡単チェック
初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

さっそく調べる
医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

病院を探す
治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

さっそく調べる
ネットで医師相談
ネットで医師相談

ユビーかんたん医師相談

病院にすぐに行くべきかなど悩んだタイミングですぐに相談。つらくて病院に行けないとき、時間がないとき、夜間や休日などに、いつでも医師に相談できます。

詳しくはこちら