乾癬を放置するとどうなりますか?

乾癬を放置すると、皮疹が全身に広がるほか、関節の炎症や変形、メタボリックシンドローム、心血管疾患などのリスクが高まるとされています。

乾癬を放置すると皮疹はどうなる?

乾癬(かんせん)は、皮膚の免疫に関わる異常により慢性的な炎症が続く病気です。治療を受けずに放置すると、はじめは肘や膝など一部にとどまっていた皮疹(ひしん:皮膚にできる赤みやかさつき)が、頭皮・体幹・四肢など全身へと広がることがあります。皮膚の表面に銀白色の鱗屑(りんせつ:粉のようなもの)が厚く付着し、見た目の変化やかゆみによって日常生活に支障をきたすこともあります。

乾癬の関節への影響(乾癬性関節炎)

乾癬の患者さんの約10〜15%は、関節にも炎症が及ぶ「乾癬性関節炎(関節症性乾癬)」を発症するとされています。皮膚の症状が出てから数年後に、手や足の指の関節が腫れたり痛んだりすることが多く、放置すると関節が変形してしまうおそれがあります。皮膚の症状が軽い場合でも関節炎が強く現れるケースがあるため、関節の痛みや腫れを感じたときは注意が必要です。

乾癬とメタボリックシンドローム・心血管疾患のリスク

乾癬の患者さんは、一般の方よりもメタボリックシンドロームを合併しやすいことが知られています。乾癬による炎症は皮膚だけにとどまらず、全身に影響を及ぼすと考えられており、近年の研究では、重症の乾癬がある方は心筋梗塞(しんきんこうそく)などの心血管疾患のリスクが上昇する可能性が報告されています。血圧・血糖値・コレステロール・体重などの管理も大切です。

乾癬の悪化を防ぐために

乾癬は慢性的な経過をたどる病気ですが、適切な治療を続けることで症状をコントロールできるケースも多くあります。放置して皮疹の拡大や関節の変形、生活習慣病の合併が進む前に、早めに医療機関への受診をご検討ください。

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大阪府済生会泉尾病院 皮膚科

野村 祐輝 監修

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