乾癬は指定難病ですか?医療費の補助はありますか?
通常の乾癬(尋常性乾癬)は指定難病ではありませんが、膿疱性乾癬の汎発型のみ指定難病に該当します。高額療養費制度が利用できる場合もあります。
乾癬は指定難病に該当するか
乾癬にはいくつかの種類がありますが、もっとも患者数が多い尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)は指定難病には該当しません。指定難病とは、国が定めた基準を満たす希少な難治性疾患のことで、2025年4月時点で348疾病が指定されています。尋常性乾癬は慢性の皮膚疾患ではあるものの、指定難病の要件を満たさないため対象外です。
膿疱性乾癬(汎発型)と乾癬の指定難病
乾癬の中でも膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)の汎発型は、指定難病の37番に該当します。膿疱性乾癬(汎発型)は、全身の皮膚に発熱をともなう紅斑や膿疱(膿を含む水ぶくれ)が多数あらわれる重症型です。急性期にはほとんどの患者さんが入院治療を必要とするとされています。通常の乾癬からまれに移行することもあると報告されています。令和5年度末時点で、全国の特定医療費受給者証の所持者数は2,235人です。
乾癬の難病医療費助成制度
膿疱性乾癬(汎発型)と診断され、一定の基準を満たした場合は、難病医療費助成制度を利用できます。この制度では、医療費の自己負担割合が2割に軽減され、さらに所得に応じた月額上限額が設定されます。申請には指定医の診断書が必要になります。汎発型以外の膿疱性乾癬は、指定難病に該当しません。
乾癬の治療費に使える高額療養費制度
尋常性乾癬は指定難病の対象外ですが、治療が長期にわたると医療費の負担が大きくなることがあります。特に生物学的製剤(注射による治療薬)等の全身治療薬を使用する場合は、治療費が高額になりやすいとされています。このような場合には、高額療養費制度を利用できることがあります。高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1ヶ月の上限額を超えたときに、超えた分があとから支給される制度です。上限額は年齢や所得に応じて異なります。
乾癬の症状が悪化したときの対応
乾癬の症状が全身に広がったり、発熱をともなう膿疱があらわれたりした場合は、重症化している可能性があります。特に膿疱性乾癬への移行が疑われる場合は早急な対応が求められます。症状の変化が気になるときは、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
難病情報センター .“膿疱性乾癬(汎発型)(指定難病37)”..https://www.nanbyou.or.jp/entry/455,(参照 2026-07-23).
難病情報センター .“膿疱性乾癬(汎発型)(指定難病37)病気の解説”..https://www.nanbyou.or.jp/entry/168,(参照 2026-07-23).
厚生労働省.“指定難病”..https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000084783.html,(参照 2026-07-23).
厚生労働省.“高額療養費制度を利用される皆さまへ”.厚生労働省.https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html,(参照 2026-07-23).
日本皮膚科学会乾癬分子標的薬安全性検討委員会.“乾癬における生物学的製剤の使用ガイダンス(2022年版)”.日本皮膚科学会ガイドライン.https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/kansen2022.pdf,(参照 2026-07-23).
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大阪府済生会泉尾病院 皮膚科
野村 祐輝 監修
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