アルツハイマー型認知症の進行速度はどのくらいですか?
進行速度は個人差がありますが、一般的には年単位でゆっくりと進行し、平均生存期間は約10年です。
アルツハイマー型認知症の進行速度は個人差がありますが、一般的には年単位でゆっくりと進行し、平均生存期間はおよそ10年とされています。
具体的には、記憶障害を有する軽度認知障害が出現してから、1年で16%、2年で24%、3年で49%が認知症に進展したという報告があります。
認知機能を調べるMMSEというテスト(※1)では、1年間で3.3〜3.4点ずつ減少すると報告されいます。
※1 MMSE: 30点満点で27点以下が軽度認知障害が疑われ、23点以下は認知症が疑われる
認知症の重症度を調べるCDR検査(※2)では、1年間で、0.5点の方の65%が1点に進行し、1点の方の45%、2点の方の33%にCDRの増加が見られたという報告があります。
※2 CDR検査:0点が障害なし、0.5点が認知症疑い、1点が軽度認知症、2点が中等度認知症、3点が高度認知症
進行速度には個人差があり、年齢、遺伝、生活習慣などが影響を与えます。
公開日:
最終更新日:
新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
武井 悠香子 監修
(参考文献)
杉下 守弘, 竹内 具子. CDR-J(臨床認知症評価尺度-日本版)の臨床応用における注意点:Japanese Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiative (J-ADNI)研究の体験をもとに. 認知神経科学. 2022, 24, p. 55-65.
日本精神神経学会.“認知症診療ガイドライン2017 第6章Alzheimer型認知症”.日本精神神経学会.https://www.neurology-jp.org/guidelinem/degl/degl_2017_06.pdf,(参照 2024-09-26).
公益財団法人長寿科学振興財団.“第3章 認知症の診断 4.認知機能検査”.公益財団法人長寿科学振興財団.https://www.tyojyu.or.jp/kankoubutsu/gyoseki/ninchisho-yobo-care/h30-3-4.html,(参照 2024-09-26).
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