ステージ4の非小細胞肺癌の場合、治療中の食事で気をつけることはありますか?
非小細胞肺がんの治療中は、栄養状態を維持し、体の炎症や酸化を防ぐ食事が特に大切です。
非小細胞肺がんの治療中は、食事が非常に重要になります。特に、化学療法や放射線療法は、吐き気、食欲不振、疲労などを引き起こし、体重減少や栄養不足につながる可能性があります。
栄養が足りないと、治療の効果が落ちたり、手術後の合併症のリスクが高まったりすることが考えられています。
そのため、治療中は以下のような点に気をつけ、良い栄養状態を保つことが大切です。
バランスの取れた食事
栄養状態を良好に保つことは、治療による体への負担を減らし、免疫の働きを維持し、治療効果を高めることに役立つと考えられています。
抗酸化作用や抗炎症作用のある食品の摂取
- 果物、野菜、全粒穀物、豆類、ナッツ類:これらは多くの「抗酸化物質」(体を酸化から守る成分)、食物繊維、ミネラル、そして「植物性化学物質」(植物由来の体に良い成分)を含み、体の炎症や酸化によるダメージを減らすのに役立ちます。
- 魚(特に青魚):オメガ3脂肪酸が豊富で、炎症を抑える作用が期待できます。
- オリーブオイルやひまわり油:抗酸化作用のあるビタミンEなどが含まれます。
- ウコン(クルクミン)、黒コショウ(ピペリン)、シナモン(ケイ皮アルデヒド)などの香辛料:これらも体の炎症を抑えたり、酸化を防ぐ成分を含みます。
- 卵、発酵乳製品:抗酸化作用や免疫を調整する作用が期待されます。
- セレン、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB群(特に葉酸やビタミンB12)、マンガン、マグネシウム、ナイアシン:これらも体の炎症や酸化によるダメージを減らすのに役立つ可能性があります。
避けるべき食品
- 赤身肉や加工肉:がんの発生や進行を促す可能性があります。高温で調理すると発がん性物質が生成されることがあるため、摂取を控えることが推奨されます。
- 高脂肪食:体内で好ましくない変化を引き起こす可能性があります。
- 特定のビタミンE(γ-トコフェロール)を含む油や動物性バターは、肺がんのリスクに影響を与える可能性が示唆されています。
京都大学医学部附属病院 呼吸器内科
山形 昂 監修
(参考文献)
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