「尿意があるのに尿が出ない」とはどのような状態を指しますか?

尿意を感じてトイレに行っても、実際には排尿できない状態を指します。

解説

尿意があるのに尿が出ないときは、大きく分けて二つの状態があります。
ひとつは、実際に尿がたくさんたまっているのに尿がでない状態で、もうひとつは尿があまりたまっていないのに異常な尿意を感じてしまう状態です。

尿がたくさんたまっているが尿がでない場合

尿が十分たまっているのに尿を出すことができないことを、医学的に「尿閉」と言います。原因や程度はさまざまですが、主な原因には、膀胱の収縮力の低下や膀胱出口部の閉塞(前立腺肥大症など)などがあります。
急に起こった場合は、膀胱が緊満するために下腹部に強い痛みを伴い、押すとさらに痛むことがあります。尿は常時つくられますので、徐々に痛みが増します。また、長い時間をかけて(慢性的に)起こる場合もあります。その場合は、自覚症状がないことが多いです。

尿があまりたまっていないが異常な尿意を感じる場合

膀胱に尿がそこまでたまっていないのに尿意を感じて、トイレに行っても尿が思ったより出ないことがあります。これを、医学的には「尿意切迫感」や「残尿感」、「膀胱テネスムス」と言うことがあり、膀胱が異常に尿意を感じることが原因です。日中や夜間に頻尿になることがあります。
なお、尿がたまっているかどうかは、超音波(エコー)検査をすることでわかります。

症状で困っている場合は我慢せずにお近くの泌尿器科を受診しましょう。

公開日

最終更新日

東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科

秋元 隆宏 監修

関連する病気と症状

(参考文献)

この記事をシェアする

治療が必要な患者様へのお願い

尿意があるのに尿が出ない

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

関連するQ&A

尿意があるのに尿が出ない場合、考えられる病気には何がありますか?

尿意があるのに尿が出ない場合、膀胱収縮障害や、男性の場合には前立腺肥大症の可能性が考えられます。

尿意があるのに尿が出ない場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

尿意があるのに尿が出ない場合は、我慢せずに泌尿器科を受診してください。

膀胱収縮障害の治療法には何がありますか?

薬を使う方法が多いですが、症状が重い場合は、カテーテルでたまっている尿を排出することや、手術をすることもあります。

前立腺肥大症の治療法には何がありますか?

基本的には薬を使用しますが、患者さんに合わせて内視鏡での手術を行うこともあります。

尿が出せないときは、どのように対処しますか?

尿が出せなくなった場合はすぐに泌尿器科を受診し、カテーテルを使用して尿を排出する必要があります。

膀胱収縮障害とはどのような病気ですか?

膀胱の運動を制御する神経や筋肉に異常が起こり、膀胱がうまく収縮できず尿が出にくくなる病気です。

前立腺肥大症とはどのような病気ですか?

尿道を取り囲む前立腺が大きくなることで、尿の回数が増える、突然強い尿意を感じる、尿の勢いが弱くなるなどの症状が生じる病気です。

関連する病気と症状
気になる症状はユビーアプリで簡単チェック
初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

さっそく調べる
医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

病院を探す
治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

さっそく調べる
ネットで医師相談
ネットで医師相談

ユビーかんたん医師相談

病院にすぐに行くべきかなど悩んだタイミングですぐに相談。つらくて病院に行けないとき、時間がないとき、夜間や休日などに、いつでも医師に相談できます。

詳しくはこちら