膝が曲がらないため正座ができないのですが、対処法はありますか?
無理な正座は避けて、膝の柔軟性向上と筋力強化に努め、医師に相談しましょう。
膝の可動域(曲げ伸ばしのできる角度)が低下すると、正座はできなくなります。一般的には半月板損傷や靭帯損傷、変形性膝関節症などの病気が原因で、膝の可動域は低下してしまいます。この状態で無理に正座を行うと、膝に大きな負担がかかり、病気が悪化する可能性があります。
対処法としては、まず無理な正座は避けることが大切です。そのうえで次のような対策を検討しましょう。
膝関節の柔軟性向上
- 膝関節周囲の筋肉や、膝のお皿周りの柔軟性を高めることが大切です。
- 太ももの前側(大腿四頭筋)や裏側(ハムストリングス)のストレッチ、膝のお皿周りのマッサージなどを試してみましょう。
膝を支える筋肉の強化
- 膝関節への負担を減らすためにも、膝を支える筋肉を鍛えることが重要です。
- 痛みに注意しながら、スクワットやヒップアップなどの運動を取り入れるとよいでしょう。
日常生活の工夫
- 正座の代わりに椅子を使う。
- 床作業や階段昇降の機会を減らすなど、膝に負担がかからない生活動作を心がけましょう。
自己判断で無理な運動をするのではなく、医師や理学療法士に相談し、自分に合った運動メニューや生活指導を受けることが重要です。
変形性膝関節症が原因の場合、すり減った軟骨や変形した骨自体が元に戻ることはありませんが、適切な保存療法やリハビリテーションを行うことで症状の進行を遅らせ、日常生活の質を向上させることができます。
また、半月板損傷や靭帯損傷が原因で、うまく膝が曲がらない場合では、手術を受けることで症状が改善する可能性があります。整形外科で手術の詳細について相談してみましょう。


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山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
日本整形外科学会. 変形性膝関節症診療ガイドライン 2023 . 南江堂. 2023
日本整形外科学会/日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会. 前十字靱帯(ACL)損傷診療ガイドライン2019改訂第3版. 南江堂. 2019
日本整形外科スポーツ医学会広報委員会.“33. 半月板損傷”..https://jsoa.or.jp/content/images/2023/05/s33.pdf,(参照 2025-08-04).
日本整形外科学会.“整形外科シリーズ 11半月[板]損傷”..https://www.joa.or.jp/public/pdf/joa_011.pdf,(参照 2025-08-04).
日本理学療法士協会.“理学療法ハンドブック シリーズ 7 変形性膝関節症”..https://www.japanpt.or.jp/about_pt/asset/pdf/handbook07_whole_compressed.pdf,(参照 2025-08-04).
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