精液に血が混じるのは血精液症ですか？

精液に血液が混じっている状態を「血精液症（けつせいえきしょう）」と言い、肉眼で精液の色の変化が見える場合と、顕微鏡でしか確認できない場合があります。

肉眼的に見える場合、精液の色は、出血の新鮮さによって異なり、新しい出血の場合はピンク色や鮮やかな赤色に見え、時間が経過した出血の場合は茶褐色や暗い色に見えることがあります。時には小さな血の塊が混じることもあります。

血精液症は、精液の通り道のどこかで出血が起きていることを示す「症状」です。初めて血精液症を経験した方は驚かれると思いますが、その原因の多くは、前立腺生検（前立腺がんの検査のひとつで前立腺の組織を細い針を使って採取する検査）後の傷や炎症、前立腺炎のような感染症など良性のものがほとんどです。

しかし、特に40歳以上の方や症状が続く場合には、2～3%とまれですが、例えば前立腺がんといった泌尿器科系のがんなどの病気の兆候である可能性も否定できません。そのため、精液に血が混じることに気づいたら、特に「40歳以上で初めて発症した方」や「症状を繰り返す方」は、泌尿器科を受診しましょう。