血精液症とストレスの関係はありますか？

血精液症で、精液に血液が混じることで精液がピンク色や赤色、茶褐色などに変化すると、その見た目の変化から、多くの方が強い不安や精神的なストレスを受けることが十分に考えられます。

しかし、現在までの報告では、血精液症の主な原因は、前立腺針生検検査（前立腺がんの検査のひとつで前立腺の組織を細い針を使って採取する検査）の合併症や、精液の通り道周辺の炎症、細菌性前立腺炎などの感染症、あるいはその他の軽微な外傷など一過性のものが多く、心理的ストレスが血精液症の直接的な原因になるという明確な証拠はありません。

そのため、血精液症は強いストレスを与える原因にはなりますが、「ストレスのせい」で血精液症が起こることは通常ありません。ただし、血精液症の原因の多くは、良性のものがほとんどのものの、まれに前立腺がんといった泌尿器科系のがんなどの病気の兆候である可能性も否定できません。

精液に血が混じることに気づいたら、過度には心配しなくてよいですが、「40歳以上で初めて発症した方」や「症状を繰り返す方」、「検査などをご希望の方」は、泌尿器科を受診しましょう。