胆嚢がんの場合、食事で気をつけるべきことはありますか?
胆嚢がん自体に特別な食事制限はありませんが、手術後やステント留置中は注意が必要とされています。
胆嚢がんそのものに固有の食事制限はないとされていますが、受けている治療や処置の内容によって気をつけたい食べ方があります。ここでは胆嚢がんの食事について整理します。
胆嚢がんに食事制限はある?
胆嚢がんという病気そのものに、「これを食べてはいけない」という決まった食事制限はありません。ただし患者さん一人ひとりの状況は異なり、行っている治療や処置によって注意する点が変わります。
胆嚢がんの手術(胆嚢摘出)後に気をつける食事
がんが胆嚢の内部にとどまっている場合は、胆嚢を摘出する手術が行われます(国立がん研究センター)。胆嚢は、脂肪の消化・吸収を助ける胆汁(たんじゅう)を一時的にためて濃くする臓器です。摘出後はこの働きが失われるため、油ものの食べすぎを避け、脂質は控えめにすることが目安になります。
胆嚢がんで胆道ステントを入れている場合の食事
病状によっては、胆汁の流れを保つために胆道ステント(細い管で通り道を確保する処置)を体内に留置することがあります。体内のステントは抜けたり詰まったりしても気づきにくく、腹痛や発熱、黄疸(おうだん:皮膚や白目が黄色くなること)が出た場合は病院へ連絡するよう案内されています(国立がん研究センター)。また、十二指腸から逆流した食物繊維がステントの中で網目のようにたまり、詰まりの要因のひとつになると報告されています(van Berkel ら, Endoscopy 2005)。特定の食品を避けるべきと決まっているわけではないため、食べ方は担当医に確認しておくと安心です。
胆嚢がんの化学療法中に気をつける食事
胆嚢がんに対して化学療法(抗がん剤治療)を行っている場合、状況によっては食事に注意が必要な場合があります。抗がん剤の作用で免疫の細胞が減っている状況では、生焼けの肉、加熱の十分でない魚介類など、生ものの摂取には注意が必要です。また、プラチナ系の抗がん剤治療は腎臓に負担となるため、水分摂取は十分に行うことが推奨されます。注意が必要な点は治療の種類やその時の状況によって異なるため、担当医に確認しましょう。
胆嚢がんの治療中・療養中の食事の基本
胆嚢がんの治療後の食生活は、できるだけ脂質を控え、消化のよいものをバランスよく食べることが基本とされています(国立がん研究センター)。具体的には次のような工夫が挙げられています。
- 動物性脂肪を控え、植物性脂肪を取る
- 1回の食事量を少なめにし、回数を増やす
- 大豆製品や魚など良質なタンパク質を取る
胆嚢がんの食事で医師に相談したほうがよいサイン
食欲不振や下痢など気になる症状があるときは、担当医に相談するよう案内されています(国立がん研究センター)。腹痛や発熱、黄疸がみられるときも、早めに医療機関への相談をご検討ください。
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(参考文献)
国立研究開発法人国立がん研究センター『胆道がん(胆管がん[肝内胆管がんを含む]・胆のうがん・十二指腸乳頭部がん) 療養』がん情報サービス(2025年3月25日更新)https://ganjoho.jp/public/cancer/biliary_tract/follow_up.html.(参照 2026-09-07).
国立研究開発法人国立がん研究センター『胆道がん(胆管がん[肝内胆管がんを含む]・胆のうがん・十二指腸乳頭部がん) 治療』がん情報サービス(2020年10月14日更新)https://ganjoho.jp/public/cancer/biliary_tract/treatment.html.(参照 2026-09-07).
van Berkel AM, van Marle J, Groen AK, Bruno MJ. Mechanisms of biliary stent clogging: confocal laser scanning and scanning electron microscopy. Endoscopy. 2005;37(8):729-34.
Donelli G, Guaglianone E, Di Rosa R, Fiocca F, Basoli A. Plastic biliary stent occlusion: factors involved and possible preventive approaches. Clin Med Res. 2007;5(1):53-60.
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医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
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