視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の検査にはどのようなものがありますか?
MRIや血液検査、髄液検査、誘発電位検査、光干渉断層計(OCT)検査などが行われます。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の検査には、
- MRIや血液検査
- 髄液検査
- 誘発電位検査
- 視力検査
- 視野検査
- 眼底検査
- 中心フリッカー値(CFF)測定検査
- 光干渉断層計(OCT)検査
などが行われます。
それぞれの検査について以下で説明します。
MRI
磁場を使って身体や頭の中を確認する検査です。視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)による脳や神経、脊髄の炎症や損傷などを確認することができます。
特に視神経や脊髄の炎症を早めに発見するのに役立ちます。造影検査をすることで、活動性のある炎症がある部位を確認することができます。
血液検査
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)に特徴的な抗アクアポリン4(抗AQP4)抗体などを確認することができます。
髄液検査
腰に針を刺し、そこから髄液を採取して調べる検査です。髄液内の炎症や蛋白質・抗体などを調べることで脊髄内の炎症や損傷を調べることができます。
誘発電位検査
聴覚や視覚、触覚などの刺激に対する脳の反応性を調べるための検査です。視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)では特に視覚刺激に対する反応性が低下することがあります。
視力検査
目の見え方の度合いを数値化したものです。
視野検査
視野の中に見えづらい部分があるかどうかを確認します。
眼底検査
目の奥の様子を確認する検査です。視神経炎では目の奥にある視神経乳頭が腫れることがあります。
中心フリッカー値(CFF)測定検査
視神経の障害を調べる検査です。視神経炎の早期診断や治療効果の判定に有用です。
光干渉断層計(OCT)検査
この検査では、網膜神経とその厚さについて調べることができます。視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)では、視神経の炎症が生じることがあり、その場合は、視力低下や網膜神経の菲薄化などがみられます。
公開日:
最終更新日:
東京頭痛クリニック 脳神経内科
越智 佳奈 監修
(参考文献)
MAYO CLINIC.“Neuromyelitis optica”.MAYO CLINIC.https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/neuromyelitis-optica/diagnosis-treatment/drc-20375655,(参照 1899-12-30).
多発性硬化症/視神経脊髄炎(指定難病13).難病情報センター,https://www.nanbyou.or.jp/entry/3806(参照 2024-11-12)
診察の流れ.c5neurology,https://c5neurology.jp/nmosd/disease/examination(参照 2024-11-12)
山上明子.脳神経内科と眼科での検査|NMOSDと生きる|Check -治療と生活のヒント-|視神経脊髄炎(NMOSD)Online/オンライン|中外製薬,https://nmosd-online.jp/support-contents/nmosd/nmosd09-02.html(参照 2024-11-12)
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視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)は、治る可能性はありますか?
根治療法はありません。再発を防ぐ治療をしていきます。
抗AQP4抗体とはなんですか?
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の原因となる、誤って自分を攻撃してしまう自己抗体です。
ウートフ現象(ウートフ徴候)はどのような症状ですか? 起こさないための工夫はありますか?
体温の上昇により症状が悪化する現象です。体温の上昇を防ぐようにしましょう。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)治療の副作用として、抜け毛がみられた場合の対処法はありますか?
受診し、主治医に相談しましょう。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)のリハビリは、どのように行いますか?
理学療法、作業療法、言語聴覚療法、心理療法など、あらゆるリハビリを組み合わせて行います。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の後遺症に、しびれはありますか? しびれが出た場合の対処法はありますか?
はい、あります。新たにしびれが出た場合は、受診して主治医に相談してください。
「ステロイドパルス療法」「免疫グロブリン療法」「血漿浄化療法」とは、それぞれどのような治療法ですか?
ステロイドパルス療法は、免疫機能を抑えます。免疫グロブリン療法は詳細な機序はわかっていませんが、異常な抗体の作用を抑えます。血液浄化療法では、血液中の異常な抗体を取り除きます。
「視神経脊髄炎」とはどのような病気ですか?
視覚情報を伝える視神経が炎症を起こす病気です。脊髄神経にも影響し、うでや足にも症状が生じます。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の原因は何がありますか?
免疫機能の異常が原因で、視神経や脊髄が誤って攻撃を受けることで起こると考えられています。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)ではどのような症状がありますか?
見えにくさ、手足の麻痺、感覚障害、排泄がうまくできないなどの症状が起こります。
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