視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)
「視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)」とは、視神経と脊髄の炎症を主とする自己免疫性疾患で、AQP4抗体が関与しています。症状として視力低下や四肢の麻痺が見られます。再発を繰り返すと後遺症が残る可能性があるため、早期の治療が重要です。新たな麻痺や視力低下が現れた場合は、神経内科を受診しましょう。治療には免疫抑制剤や生物学的製剤が用いられ、再発予防が目指されます。医療費補助も受けられるため、医師と相談し適切な治療を継続しましょう。
新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
武井 悠香子 監修
おすすめのQ&A
もっと見る病気について
根治療法はありません。再発を防ぐ治療をしていきます。
視覚情報を伝える視神経が炎症を起こす病気です。脊髄神経にも影響し、うでや足にも症状が生じます。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)が寿命に影響するとの報告はありません。
はい。視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)は、国の定める指定難病に含まれます。
十分な睡眠、適度な運動、自然とのふれあい、深呼吸、親しい人との交流、音楽を楽しむなどが有効です。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の診断や予後予測に重要な抗体であり、血液検査で確かめることができます。
急性期の治療が終わり、症状が落ち着いてくる期間のことです。
診断について
症状について
体温の上昇により症状が悪化する現象です。体温の上昇を防ぐようにしましょう。
はい、あります。新たにしびれが出た場合は、受診して主治医に相談してください。
免疫機能の異常が原因で、視神経や脊髄が誤って攻撃を受けることで起こると考えられています。
見えにくさ、手足の麻痺、感覚障害、排泄がうまくできないなどの症状が起こります。
初期症状には、見えにくさ、手足の動かしにくさ、感覚障害が挙げられます。
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
はい。目や神経に関する後遺症が残る可能性があります。
体温上昇によって視神経脊髄炎などの神経疾患の症状が悪化する現象です。
はい、視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)の治療薬の副作用として抜け毛が報告されています。
直接的な治療法はありませんが、体重管理や減塩、十分な睡眠などによりリスクを減らすことができます。
画面の明るさを調整するなど、電子機器を操作する環境を整えるようにしましょう。
可能性はないとは言い切れませんが、しゃっくりと吐き気だけで疑うことはありません。
可能性はないとは言い切れませんが、眩しいという症状だけで疑うことはありません。
治療について
受診し、主治医に相談しましょう。
理学療法、作業療法、言語聴覚療法、心理療法など、あらゆるリハビリを組み合わせて行います。
ステロイドパルス療法は、免疫機能を抑えます。免疫グロブリン療法は詳細な機序はわかっていませんが、異常な抗体の作用を抑えます。血液浄化療法では、血液中の異常な抗体を取り除きます。
ステロイドや免疫抑制剤を投与して免疫機能を抑えます。また、血液中の異常な抗体を血漿交換で取り除きます。
今のところ完治しませんが、適切な治療を受けることで、症状を緩和し、再発を予防することができます。
上下肢のストレッチや筋力トレーニング、有酸素運動、日常生活動作のトレーニングなどが行われます。
入院期間は治療内容や患者さんの状態によって異なりますが、アメリカの研究によると中央値は8日です。
急性期の治療は3~5日間の治療が標準ですが、再発防止の治療は生涯続ける必要があります。
受診について
検査について
手続きや支援について
申請には診断書など6~9種類ほどの書類が必要です。詳しくは自治体窓口(保健所等)にお問い合わせください。
申請後に審査が行われ、審査がに通過すると医療費助成を受けるために必要な書類が交付されます。
視神経脊髄炎の難病申請の基準では、総合障害度、視覚の重症度と医療費にかかった金額で評価されます。
病気の程度が助成対象となるかをご自身で判断することは難しいため、主治医への相談をおすすめします。
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