膿胸

肺の周りにある胸腔に、細菌などが原因で膿が溜まる病気です。

主な原因は肺炎の合併症ですが、直接的な細菌侵入や真菌・寄生虫の感染によっても起こります。

適切な治療を速やかに行えば、長期的な予後は良好ですが、死亡率が高くなる場合もあります。

膿胸は体内の感染症であり、他の人に直接うつる病気ではありません。

高齢者（65歳以上）は、膿胸を発症するリスクが高まることが知られています。

慢性膿胸とは、胸腔内の炎症が長期間続き、厚い線維性の膜が形成され、肺の動きを妨げる状態です。

咳、発熱、胸の痛み、息切れ、痰などで、肺炎の症状と重なることが多いです。

膿胸の初期症状は肺炎の症状と区別がつきにくく、咳や発熱、胸の痛みなどがあります。

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

感染した胸水を速やかに排出することと、適切な抗菌薬（抗生物質）による治療が中心です。

体の回復を助け、再発を防ぐために気をつけるべき点がいくつかあります。

治療期間は膿胸のタイプや経過で異なり、数週間から数ヶ月に及ぶことがあります。

必ずしも手術が必要ではなく、抗菌薬治療と胸水排出で治る場合も多いです。

呼吸器内科または呼吸器外科を受診しましょう。

肺炎の治療中に発熱が続く、または再発したり、新しい熱が出たりする場合に受診を検討しましょう。

CT検査では、少量の胸水やその隔壁（区画）、肺や胸膜の異常、膿胸の具体的な広がりなどが詳細にわかります。